暁 〜小説投稿サイト〜
魔法使いの知らないソラ
第二章 迷い猫の絆編
第五話 迷い猫のソラ
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
しらね」

「何がだ?」

「あの時、何故かモヤモヤしたの。 自分でも制御しきれないくらい、イライラして‥‥‥ごめんなさい」

「そうだったのか‥‥‥」


彼女のモヤモヤとしたものが一体なんなのか、翔にはわからない。

けれどそれは、ルチアにとって今まで感じたことのない感覚なのだろう。

それはいいことであり、いつかそれがなんなのだろうかと知る日がくるのだろう。


「それで、あの子の様子はどうなの?」

「医者がドン引きするくらい順調だってさ。 体力面に不安があるけれど、それ以外は何の問題もないってさ。 中学校にも行けるらしい」

「‥‥‥彼女、中学生だったの?」

「ああ。中学一年生らしい。 年齢13歳。身長130cmなんだってさ」

「‥‥‥ロリコン」

「だから違うってば!!」


どうやらしばらくの間は、この誤解は消えなさそうだった。


「‥‥‥それよりも、聞かせてくれるかしら?」

「ああ。 少し長くなるけど‥‥‥話すよ」


翔とルチアはそばにあったベンチに座りと、澄み渡った青いソラを見上げながら話しだした。


「小さな女の子と、優しい黒猫の話しを――――――」


孤独に過ごしていた小さな少女と、主想いの優しい黒猫の話し。

きっといつまでも忘れることのないその話を、翔はいつまでも話し続けた。



――――――そして数日後、ミウは病院を退院し、新しい人生を歩みだした。

彼女の幸せを願いながら、翔たちもまた寒い冬の日々を過ごし続けるのだった――――――。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ