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少年と女神の物語
第九十六話
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ます。
 少し離れたところを見ると、氷柱の方の術で飛んでいるメンバーも同様。

「やはり、人間の攻撃は効かないですよね・・・」
「多分、あれをやればいけると思うんですけど・・・」
「狐鳥、あれを使うのは私と武双がそろっている時だけ。絶対に止めれる時か、暴走しないって確信があるときだけだよ」

 狐鳥が申し訳なさそうにしているのを止めてから、頭を働かせる。
 今の目的は、時間稼ぎ。武双がナーシャを助け出すまでの時間を稼ぐこと。
 だったら・・・一応は、このままでも問題はない。

 私たちが頑張れば、あの神の意識を全てこちらに集めることも出来る。
 狂乱の権能を使えば、武双たちのことを考える時間は与えずに・・・・

「あ、アー姉あれ!」
「うん・・・どうにも、もう時間稼ぎは必要ないみたい」

 小さいほうの周りに雷が集まってきていて、それが壁をすり抜けて中に入っていく。

「む・・・これは、」
「やりましたね、武双」

 そして次の瞬間・・・流動体の壁が、圧倒的な破壊力を持って壊されました。

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