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魔法少女まどか☆マギカ 〜If it were not for QB〜
屍話 抜け落ちる床
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ない……ごめっ、ごめんなさい……」
 「ちょっと見せて!!!!」

 まどかは仁美のノートを取り上げ、全てのページをめくる。証拠はない、それはそうだけれど……

 「これはほむらちゃんの字じゃないよ」
 「鹿目さん……」
 「ほむらちゃんの書く字、もっと落ち着いてて綺麗だもん。それに、ほむらちゃんはこんなことしないよ。出来るわけ無いよ!!」
 「……鹿目さん」

 仁美が静かに口を開く。静かに、だがおっとりした彼女からは想像もつかない激高した表情で。

 「誰が犯人でも構わないんですの。重要なのは……私に借りたノートを暁美さんがぞんざいに扱ったという事でしょう?」
 「仁美……」
 「良いですわ、所々読めないだけで私の頭にはだいたい中身も入っていますし、時間をかければ修復できますもの」
 「ごめんなさい、それ私がやりますから……」
 「貴方にそれを任せて、私は終わるのを何週間待てばいいんですの!!!???」

 仁美はノートを取り上げ、黙って自分の席に帰っていく。彼女はノートを自分の机の上に置き頭を抱え……

 ノートの上には、何滴もの雫が止めど無く落ち続けた。

 「少し時期も悪かったんじゃないかな……また後で謝ると良いよ。仁美さ、意外と荒いことあるけど、落ち着けばきっと……」
 「ほむらちゃんっ!!!!!」
 「待てよまどか、今はあいつも大変だと思うけどさ……」
 「さやかちゃんはほむらちゃんを放っておくって言うの!!!!? 私は嫌だ、かけてあげる言葉が見つからなくたって、ほむらちゃんの傍にいてあげたいよ!!!!」

 ほむらはその重圧に耐えかね逃げ出した。逃げてはいけなかったのに、自分が悪くないとしても、逃げ出しては周囲はそれを何と見るか。

 まどかはほむらを追って、教室を飛び出した。


 「はぁっ、はぁっ……ここに、居たんだね……ほむら、ちゃんっ……」
 「鹿目、さん……っ、げほっ、えほっ……」

 教室を出て右側と言うことだけしか分からなかったため、何度かの情報収集の末に屋上までたどり着いた。

 ほむらは自分の体力や精神的なストレスも顧みず走ったせいで呼吸が相当乱れており、かなり危険な状態だった。

 「ごめんっ、上手くフォローできなくて……保健室連れていくよ」
 「そん、なっ……これ以上、迷惑、かけ、られな……ごほっ、おほっ!!!!」
 「無理しないでほむらちゃん、ほら肩貸すから」
 「放してっ!!!!!」

 まどかの手を振り払うほむら。バランスを崩してよろめき、そのまま倒れこむ。

 「ほむらちゃん……」 
 「ご、ごめんなさい……私、どうしたらいいの……」
 「……大丈夫、大丈夫だから。ほら、保健室行こ?」
 「……本当に、ごめんなさい…
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