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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
32 二日目(後半の後半)〜Are you a werewolf.
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- The second half of the discussion -

「二人が霊能者だって言うならソンチョさんは白黒(人狼か人狼でないか)のどっち?」

明希さんが言った。

「言うまでもなくソンチョさんは黒だった」

先にトウキお姉さんが言った。そうだよね。占い師が黒っていってたから霊能者じゃなくても黒だって言える。もしこれで白とか言ったら…

「違う!ソンチョさんは白だった!この二人が人狼だ!皆騙されるな!」

レノさんが必死に叫んだ。

「決まりですね。どう考えてもレノさんが人狼で僕達を惑わそうとしてるんです」

占い師が本物だと認識されているこの状況で、人狼が推理を惑わそうとしているなら白と言わずに黒と言うべきだ。そうすれば、どちらの霊能者が本物か判断しづらくなる。

「大体、レノさんが本物の霊能者だったら何で朝に言わなかったんですか?普通だったら朝にcoするべきだったんです」
「そ、それは…クレイ君の話の邪魔をしちゃ悪いと思って…」

人が疑い合う中、唯一、無条件で信じることが出来るのは自分だけ。その自分の能力でソンチョさんが白だと判っているのならワールさんが偽占い師…人狼だと判るはず。だったら朝に霊能者coしてワールさんをもう一度真偽に掛けるべきだった。

「最も、占い師は本物と確定されたわけですし、朝coしなかったってことは…レノさんが人狼だってことです!」
「違う!俺は人狼じゃない!」

「そうだよクレイ君、まだレノさんを人狼だと決めつけるのは早い」

明希さんがレノさんの助け船を出すように言った。

「レノさんの必死さ…どうも本当のように見えるんだ」
「そう見せる為の罠かもしれないじゃないですか」
「罠だとしても推理を惑わすにしてもリスクが高過ぎるとは思わないか?」
「そこまでは頭が回らなかったんじゃないですか」
「ちょ、ちょっと、どういうことだ?結局どっちが人狼なんだ?」

イケさん他、数名が僕と明希さんの議論に付いていけなくなって説明を求めてきた。

「ええっと、今までの論理的な推理からレノさんが人狼であるかと、感情論でレノさんが人狼でないかと言う議論をしているんです。結果は投票で決めます。僕はイケさんに投票するつもりです」

「言い方に棘を感じるな。レノさんが人狼だったらワザワザバレるような嘘を吐いて犬死にするなんてリスクが高すぎるって言ってるじゃないか」

「事実をありのままに言っただけです」

理路整然と推理していた明希さんが今までと打って変わって『そう見えるから』と言うだけの理由で、レノさんが人狼じゃないと言う意見に僕は苛立ちを感じて少しだけ睨んでしまった。違う、貴方はそんなことで判断する人じゃないだろうと。

「……ん?」


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