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妖精の義兄妹の絆
二つの卵
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裏庭へ行ってしまった。


5分後
「…。」
「…これがそうなの…?」
「そうだよ。これ全部街へ売りに行くのさ。」
ウェンディの質問にナスカは笑顔で答えた。
「いやいや、これはいくらなんでもつくりすぎだろ…。」
リアカーに積まれていた織物は高さ5mは軽くあるような山となっていた。
「さあ!街へ出かけるよ。タクヤはリアカーを連れてきてね。」
「えっ!?」
「それじゃ、出発しんこー!」
「あっ、おい!?」
ナスカはタクヤの声を無視して街へ続く道を進んでいた。
「…まじか。」
「お兄ちゃん!頑張って!」
「あ、あぁ…。」
タクヤは苦笑いをうかべることしか出来なかった。





ここはラルークの街
ここは商業の街として知られ日々商人が行き交っている。
そのほかにも、遠路はるばるやってくる商人のための宿屋なども連なっておりここは終日大変な賑わいを見せている。
その一角にはナスカと手伝いに来たウェンディとバテバテのタクヤがいた。
「もぉ!だらしないねぇ。シャンとしな!」
「ゼェ…ゼェ…、誰のせいでこうなってると思ってんだよ…。」
化猫の宿からラルークまでは歩いても1時間以上かかってしまう上にこの織物の量、
さらに森の中を通るので余計に体力を使ってしまうのだ。
「大丈夫?お兄ちゃん。」
ウェンディが体力を回復しようとしたが、タクヤはそれを遠慮した。
「こんくらいのことで魔力使ってたら最後までもたねぇぞ。」
そうなのだ。ウェンディの魔法は大量の魔力を消費してしまう。
そのため、1日に使える数も限定されてしまうのだ。
「なら、これを飲みな。」
ナスカが差し出したのは小瓶に入った液体だった。
「ナスカ特製のスタミナドリンクだよ!」
「…ほんとに効くのかよ、これ。」
見るからにドロドロしていかにも魔女が作ってそうなものだった。
「見た目はあれだが、効果は絶大だよ!バスクで実験済みさ。」
「実験っていうんじゃねーよ。」
「さっ、騙されたと思って飲んでみなって。」
タクヤは観念して小瓶の栓を抜き、一気に飲み干した。
「…。」
「…どう?お兄ちゃん…。」
「…すげー、さっきまでの疲労感が嘘みたいに消えてる。しかも、普段より力が湧いてきたぞ!」
「だろー?私が作るものにハズレなんてないのさ!」
「よーし、これなら店の手伝いもやれるぞ!」
「じゃあ、ナスカの織物店開店だよ!!
「「おぉぉ!!」」
3人は息を揃え掛け声をあげた。





「いらっしゃいませー!化猫の宿名物の織物はいかがですかー?」
「どれも丈夫で長持ち!それでもっておしゃれな品になってますよー。」
「はーい、毎度ー。またお越しくださーい。」
ナスカの大繁盛していた。化猫の宿はギルド全体が集落となって
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