暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
Game and FAIRY TAIL
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カトレーン本宅。
その一室で、ティアは着替えていた。
纏っていた純白の尼僧服を脱ぎ、愛用するショルダーバッグの中から別の服を取り出して着る。

(来る時に着ていた服はこっちでいいとして・・・あ、あった)

ゴソゴソとバックの中を漁り、お目当てのものを引っ張り出す。
その手に握られているのは、透明な球体の中に雪の結晶型の魔水晶(ラクリマ)のカケラが入ったヘアゴム。
部屋に置いてあるドレッサーの前に座り、長く青い髪を高い位置でポニーテールへと結えていく。

「やっぱり・・・そのままよね」

髪を結え終え、姿見に自分の姿を映す。
高く結えたポニーテールに、アイスブルーの半袖ジャケット、インナーは深い青色で首周りと裾辺りに白いラインが入っている。
白いショートパンツを穿き、足元はいつもと変わらず黒いレースアップブーツだ。

「よしっ・・・と」

最後に、右手首にシュシュを付ける。
アイスブルーの地に黒いリボンが付いたそれのリボンの結び目、そこには妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドマークのチャームが付いていた。
――――――ティアがこの服を着ているのには、ちゃんとした理由がある。

(願掛け・・・じゃないけど)

この服の所有者は、本来ティアではない。
そもそも、このような動きやすさ重視の活発そうな服はティアの趣味ではなかったりする。
どちらかといえば、マニッシュよりフェミニンを選ぶタイプのティアだが、今回に限ってはこの服装を選んだ。

「絶対に勝ちますから・・・見ててください、イオリさん」

敬愛する亡き師匠、イオリ・スーゼウィンド。
彼女が好んだブランドの、彼女が気に入って何着も買っていたジャケットとショートパンツ。
結局買い過ぎて着ないまま弟子である事を理由にティアへと渡された服。
それをティアは纏い、彼女のように髪をポニーテールで結え――――――――



「“御守り”、ちゃんと付けていきますから」



『いい?ここぞ!って時はこれを付けて。もし何かあったら念じてくれれば、あたしが1番に駆けつけてあげるから!御守りだよ、御守り!』

そう言って、2年前のあの仕事の前に渡されたシュシュ。
勿論、念じたって何も起こらない。
それでも、今はここぞ!という時だから。

「―――――特等席で、見ててくださいね」

呟き、足を進める。
その前には、窓。
だが――――それだけでは、最強の女問題児を拘束出来ない。

「ハァッ!」

助走をつけて、放つ。
窓へと向けて放たれた飛び蹴りは余裕で窓を突き破り、割れた破片と共に、ティアは外へと落ちていった。











「ぎゃーす!」

奇怪な叫び声を上げたのは、我等が空気ク
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