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赤城と烈風
防衛の要
96式艦上戦闘機『強風』、97式軽戦闘機《キ33》
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 真摯に努力を重ねる彼等の姿に、現場からの苦情も徐々に鎮静化して行きました。

 1938年に制式化の九八式12.7ミリ固定機銃は、3年の時を経て作動時の性能安定化に成功。
 嘗て苦情の嵐を浴びせた整備員達も、無故障機関銃と賞賛する程の信頼を獲得しています。



 砂鉄から日本刀を鍛え上げる鍛冶職人の技術を参考に、発条(バネ)の改良も試行中。
 発条(バネ)の改善に拠り、52gの弾頭が発射可能となる事が期待されています。

 九八式12.7ミリ固定機銃の弾道は多少、上向きに変化する傾向が見受けられますが。
 九九式エリコン20ミリ固定機銃と比較した結果、直進性は良好と判断されました。

 当初は1挺に付き携行可能な装弾数は250発でしたが、改良を重ね1挺に付き500発まで増加。
 弾頭に炸薬と発火剤を封入、着弾の衝撃で点火し機体内部の燃料タンク炎上を期待します。


 信管が不要となり生産効率も向上、戦闘機隊は12.7ミリ機銃弾に統一し利便性が向上。
 20ミリ及び7.7ミリ機銃弾は全て他機種に廻され、補給業務の円滑化に貢献。

 当初は弾頭重量36gの12.7ミリ機銃弾で充分、と想定されていましたが。
 諸外国の発動機は馬力を向上、防弾装甲が強化され火力の相対的な弱体化を懸念。

 1932年に製造権(ライセンス)を購入、国内生産の実績もある艦対空機銃。
 1933年に国内製造を開始、初期故障は既に根絶済みな13.2ミリ機銃の装備を決断。


 先ず航空機用の旋回機銃へ転用、後述する一式陸上攻撃機『連山』へ試験的に搭載。
 主翼を強化した零式艦戦『烈風』21型は改造を実施、13.2ミリ固定機銃4挺に換装。

 ホチキス艦対空13.2ミリ機銃は、弾頭重量52gの弾丸を初速950m/sで発射。
 エリコン20ミリ機銃弾を参考に、鋼鉄と接触し高熱が生じる炸薬を詰め炸裂弾を開発。

 52gの弾頭重量は弾頭重量36g、12.7ミリ機銃の軽量弾と比較し約1.5倍。
 63gのブローニング機銃弾には及びませんが、互角に近い直進性の実現に努めています。



 陸軍は≪九八式軽爆撃機≫同様に構造を簡素化、製造工程を削減する改設計を実施。
 零式艦上戦闘機『烈風』の改造型ですが、生産は川崎が担当。

 1941年に制式化の≪一式軽戦闘機≫、愛称『隼』は量産効率を向上していますが。
 陸軍では製造費の低減を目論見、工程を見直し更なる簡易急造型の改設計を要求。

 アルミニウムを節約し機体重量の増加、最大速力の低下を厭わず鋼製化を試作。
 海軍では『烈風改』と仮称されていますが、陸軍では『隼2型』と呼称しています。


 史実と比較し一式軽戦『隼』は機体強度が格段に向上、13.
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