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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
対戦者発表と新たな出会い
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俺には人を殺す覚悟を自覚していない。
ただ生き残りたいだけ、死にたくないだけ。でもその為には目の前の慎二を犠牲にしなくちゃいけない。

「どうしたんだよ?さっきから顔色が悪いぜ?まさか、僕がどんな人間か、分かっちゃった?なんせ―――」

「そこまでにして貰おう」

思考の海から引き戻される。顔を上げると何時の間にか、実体化したアーチャーが俺の前に立っていた。

「先程から黙っていれば好き勝手に戯言を言っているようだが。まさか、もう勝った気でいるのか?」

「あ、当たり前だろ!?僕とコイツとじゃ魔術師(ウィザード)としての格が違うんだよ!!」

「ほぅ……………たいした覚悟もない男が己の力量を過信過ぎていると、このように無様で滑稽でしかないのだな」

「ハッ!好い事言うじゃないさ、色男」

実に楽しそうな言葉と共に慎二の隣に胸元が大きく開いた衣裳と顔に走った大きな傷が特徴を持つ刺激的な女性が現れた。おそらく、慎ニのサーヴァントだろう。

「まぁ、覚悟云々は後々分かる事さね。その時は精々楽しませてくれよ?」

「ふむ。それなら、期待には応える、とだけ言っておこう」

アーチャーがそういうと、現れた女性は笑みを浮かべて消える。そして慎二は鼻を鳴らして去っていった。
いつもの俺ならここでアーチャーに何かをいうかもしれないが

「……慎二と、戦う……」

頭の中はそれのことで一杯である。その言葉が秘めた衝撃が、正常な思考を赦さない。20文字にも満たない文字列が、自分の頭の中で何をするのでもなく、浮遊するように存在している。
あの聖杯戦争の後、遠坂のおかげで慎二を殺さなくて済むと安堵していた。しかし、このセラフでまた慎二と戦わなければならないなんて……。
友人だった人間と殺しあうなんて、悪い夢のようだ。だがこれは現実。あの時同様に逃げることは許されない。呆然と立ち尽くすが時間だけが過ぎていく。

「!」

俺は携帯端末の電子音が鳴り響いたことでようやく我に返る。
第一暗号鍵(プライマトリガー)を生成。第一層にて取得されたし】
第一暗号鍵(プライマトリガー)?聞き覚えのない単語には首を傾げる。字面から察すると何かの鍵のようだ。

「……気が進まないが、あいつに聞くか」

本来なら顔を合わせたくない相手。しかし、最低限のルールを聞かなければ先には進めない。俺はエセ神父に会いに歩きだした。慎二と殺し合うことを考えないようにして。







































2階の階段前に言峰は立っていた。何もしてないところをみるとこいつも結構暇なのだろうか?それともこうして立っ
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