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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
対戦者発表と新たな出会い
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っていたのだが、願いは聞き届けられなかったらしい。
重くなる足取りのまま、俺は2−A教室を出た。2階の掲示板には見慣れない一枚の紙が張り出されていた。真っ白な紙に書かれているのは、2人の名前。

マスター:衛宮士郎。

そしてもう1つの名前は――――。

「……………………えっ?」

名前を見て体が固まってしまった。そこには

マスター:間桐慎二
 決戦場:一の月想海

俺がよく知っている名前が書かれているからだ。

「へえ。まさか衛宮が1回戦の相手とはね。この本戦にいるだけでも驚きだったけどねぇ」

それを呆然と見ていると、いつの間にか慎二が隣に立っていた。

「慎二……」

間桐慎ニ。俺と古くからの友達であり、第五次聖杯戦争においてライダーとギルガメッシュのマスターになった人物。

(だけど、この慎ニは別人だ)

なぜなら、あの戦いの後遺症により慎ニは下半身麻痺が残り、歩くことはおろか立つことさえできないはずであるからだ。

「けど、考えてみればそれもアリかな。僕の友人に振り当てられた以上、君も世界有数の魔術師(ウィザード)って事だもんな楽しく友人やってたワケだし。一応、おめでとうと言っておくよ」

そうだ。思い出した。仮初の日常とはいえ、俺はこの慎二とも友達だと思っていたんだ。

「そういえば衛宮、お前予選をギリギリで通過したんだって?はぁ!どうせ、お情けで通してもらったんだろ?でも本戦からは実力勝負だから、勘違いしたままは良くないぜ?」

「分かってる。自分の実力くらいは見極めているつもりだ」

「そうかい? なら僕に勝てないってことくらい分かるよな」

慎二は笑みを浮かべて、見慣れた動作で前髪を掻き揚げる。

「けど、ここの主催者もなかなか見所あるじゃないか。ほんと、1回戦目から盛り上げてくれるよ。そうだろう? 嗚呼!いかに仮初の友情だったとはいえ、勝利のためには友をも手にかけねばならないとは!悲しいな、なんと過酷な運命なんだろうか。主人公の定番とはいえ、こればかりは僕も心苦しいよ」

芝居をしているかのように大げさなリアクションをとる慎二。陶酔した顔で叫ぶが、すぐにいつものにやついた表情に戻って俺の肩をぽんと叩く。

「ま、正々堂々と戦おうじゃないか。大丈夫、結構いい勝負になると思うぜ? 君だって選ばれたマスターなんだから」

「慎二……どうしても戦わなきゃいけないのか?」

「当然だろ?」

それが当たり前のように頷く。
たった1つの聖杯のために殺し合うということを何とも思っていないかのように。実際、慎二にはどうでもいいのだろう。
あの戦いのように自分が負けることを考えていないのだから。だから敗者のことなど気にも留めずに殺すだろう。しかし、
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