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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十五話 生還
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トさんを支えるアルフさん。
 そこに

「士郎は?」
「どうなった?」

 ブリッジに駆けこんでくるユーノ君とクロノ。
 二人もモニターに映し出された士郎君の姿を見て茫然としていた。
 ショックもわかる。
 でも

「クロノ、次元震は治まりましたが時の庭園自体がかなりダメージを負ってるわ。
 救護班の護衛に回ってちょうだい。
 ユーノさんとアルフさんは二人を部屋に、目が覚めるまでそばにいてあげてください」

 今一番優先しないといけないのは彼だ。

「わ、わかりました」
「うん」
「了解」

 なのはさんを背負ってフェイトさんを抱きかかえるアルフさんと共にユーノ君はブリッジから出ていく。
 そんな二人と共に転送ポートに再び走っていくクロノ。

(母さん、じゃなくて艦長、一体何が?)

 そんな私にクロノからの念話が入る。
 映像を見ていないクロノにとっては一体何が起きたか理解できないのは当たり前の事ね。

(士郎君によってジュエルシード八つは消滅。それと共に次元震も収まったわ)
(ジュエルシード八つを消滅って……なんて奴だ)
(だけどそれだけの魔法、いえ魔術を使うための膨大な魔力を使った代償なんでしょうね。
 結果、刃が士郎君の中から突き出てきたわ)

 私の念話に対してクロノは無言。
 クロノも士郎君が自分自身の事を切り捨てた事に気がついたのかもしれない。

(クロノ、何としても士郎君を、プレシア・テスタロッサを救いなさい。
 もしプレシアに何かあれば彼は間違いなく自分を責めるわ)
(了解。必ず)

 クロノとの念話をきり、私はモニター越しに士郎君を見つめ続けていた。




side クロノ

 転送ポートから時の庭園に再び降り立つ。
 最下層までの道は簡単だった。
 なにせ最下層から断層が出来ており、一直線に降り立つ事が出来る。
 これだけの魔術に恐怖を抱く。

 戦いに使われればもはや防御なんて関係ない。
 観測結果を聞いてないが、恐らくとんでもないものだろう。

 最下層に降り立つと

「だめだっ! 近づけない」
「バインドも切り裂かれる」
「剣のないところを」
「だめだ。まるで生きているみたいに剣が体内に消えたり、新たに生えたりしてる」
「バリアジャケットを切り裂かれるんだ。下手をすれば死ぬぞ」

 いまだ士郎は剣に貫かれて、身体を横たえる事も出来ずにそこにいた。

「どうした?」
「クロノ執務官、それが」

 僕の質問に帰ってきた答えはとんでもないモノ。

 剣があまりに鋭くて運ぶことが出来ない。
 バインドを使用してみるもバインドさえ切り裂き、刃がまるで生きているように体内に引っ込み新たに貫く。
 
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