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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
名の継承
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「おーい、じいさん。アンタはいつになったらサラちゃんに階層支配者の立場を譲るんだ?」
『知った風な口を叩きおって。まだ隠居する気はない。』

和服を着た青年と火龍は、そんな会話をしていた。
そして、その青年は和服には似合わない、指輪を全ての指にはめていたり、ブレスレットを両手首にしていたり、ネックレスをしていたりと、合計二十一のアクセサリーをしている。

『それより、貴様はよいのか?いつまでも卵のままで。』
「いいんだよ。俺は家の奥義を継ぐ気はない。自分の奥義を編み出すか、一生卵のまま過ごすさ。」

そう言うと同時に、“サラマンドラ”の元に通達が届いた。
曰く、「全軍、集合せよ。」と金糸雀名義で。

「・・・全軍、ってことは緊急事態だよな。おい、じいさん。ウチの参謀が呼んでるんだが。」
『うむ、すぐに向かうとするか示道よ。』

そして、二人は“サラマンドラ”のメンバーと個人で所有する戦力を呼び、開かれた門を進んでいった。

「・・・意外。一番乗りが“サラマンドラ”だとは思わなかったわ。」
『フン・・・貴様の』
「聞いてくれよ金糸雀。じいさん、スッゲー勢いで全員を呼んだんだぜ!」
『黙らんか示道!』

示道はそう言って雰囲気をぶち壊し、金糸雀に近づく。

「で?今回こんな大規模に呼んだのはどうして?」
「ちょっとね。今回の魔王を倒すには、とにかく頭数が必要なのよ。示道、あんたあの娘たちは連れてるの?」
「偶然にも、全員いるぞ。さあ、夜を()こう。」

示道がそう呟くと、身に着けた二十一のアクセサリーが輝き、その場に二十一人の美少女、美女・・・隷属した元魔王が現れた。なぜか、全員がメイド姿で。

「相変わらず壮観ね。じゃあ作戦を伝えるわよ。ドラゴたちは眷属を率いて“アヴァロン”の援護。ガロロはラプ子たちと合流してサポート。示道たちとコウメイ−−−−って、ちょい待ち。」
「ん?どうしたんだ金糸雀?」
「どうしたもこうしたも・・・コウメイは?ドラゴたちのところにいたはずじゃ?」
「そういや、アイツいねえな。」

二人は辺りを見回し、件の男を捜す。

『奴なら数日前に西側へ向かったぞ。』
「あれ?姉御達のほうに連絡行ってませんかい?」
「来てないし聞いてないわよ。」
「全く、行き先も言わずに向かうとは。常識知らずなやつめ・・・」
「最初の行き先すら伝えないあんたが言うな!アンタの影響でその娘たちにも無断でどこかに行っちゃう様になったんでしょうが!」
「まあまあ。今は、あの最強戦力にその自覚はないって話だろ?」
「あんたも最強戦力の一人でしょうか!人のことの前にまず自分が自覚しなさい!」

全くだ、とその場の一同が一斉に頷く。
金糸雀は疲れたように肩を落とすが、気を取り直し
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