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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 W
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――Episode Charlotte Freiheit

「今度は私の始まりを見せるよ」

消えたルシリオンと入れ替わるように姿を現したシャルロッテ。その手に持つのは、先程までルシリオンが手にしていた再誕神話の1冊。

『シャルちゃん・・・』

『ん。私の事も知ってほしい。ワガママだけど、知ってほしいんだ』

シャルロッテは全員を見渡し、そして指を鳴らした。それを合図として世界が変わり、グラズヘイム城内と同じくらいの豪華さのある場所になのは達は移動していた。

『む? あれはベルカ魔法陣・・・なのか・・・?』

『は? なに言ってんだシグナム。こんなところにベルカ魔法陣なんてあるわけが・・・マジか』

シグナムとヴィータの視線の先には、白亜の壁に飾られている紋章旗があった。そのデザインはベルカ魔法陣と似たもので、違いといえば三方にある円陣の中に一角獣、翼竜、獅子が描かれているのみだ。

『・・・今私たちがいるのはレーベンヴェルトと呼ばれる世界なんだけどね。その世界が現代では何て呼ばれているか知ってる・・・?』

先を行くシャルロッテが振り返り、なのは達を見る。そしてユーノとクロノが『現代に残っているのか、この世界が!?』と驚愕した。

『この剣十字紋章を見れば判るでしょ?』

『まさか・・・ベ、ベルカ・・・なのか・・・?』

『うん。私の生まれた世界レーベンヴェルトは、後にベルカと名前を変えるの。つまり私は、シグナムたち騎士の大大大大大大大大だぁ〜〜〜〜い先輩ってこと♪』

シャルロッテはシグナムたち守護騎士を見据える。何度目ともしれない驚愕するなのは達。ベルカの騎士であるカリムやシグナム達は特にだ。唖然とするシグナムを見ることが出来たためか笑みをこぼすシャルロッテ。彼女は『行こっか』と言い、先へと歩き出す。

歩く間、シャルロッテはなのは達に簡単な説明をしていく。天光騎士団のこと。“星騎士シュテルン・リッター”のこと。ルシリオン達“アンスール”と敵対する側に居ること。ミッドチルダが、この時代ではミッドガルド本星と呼ばれていたことなどを。そんな中、次第に騒がしくなる天光騎士団の本部・聖騎殿ハイリヒ・パラスト。話をしながら通り過ぎていく人たちは全員軽甲冑を装備している騎士だった。

「聞いているんですか!? 第五騎士(フュンフト・リッター)!!」

シャルロッテ達の背後から怒声のようなものが聞こえてきた。何度も何度も「フュンフト・リッター!!」と誰かを呼ぶ怒声が飛ぶ。シャルロッテは『あちゃー』と言いながら額に手を置き、天井を仰いでいた。なのは達は何事かと思い、何度も怒声の聞こえる場所へと視線を向けた。

「無視しないでくださいよぉ〜! フュンフト・リッター・シャルロッテ様ぁ〜!」

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