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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第50話 「番外編 シンデレラ(ラインハルト)」
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幼年学校の生徒です。幼年学校も腐っているようですね。
 はぁ〜。
 皇太子のため息が聞こえてきそうです。
 民間のみならず、軍関係も改革すべきだと、決意を新たにする皇太子でした。

「どうしてくれようか?」

 くっくっくと、真っ赤なりんごを片手に高笑い。
 まさしく悪。
 嫉妬の炎に蝕まれた姿は、まるで悪魔に魂を売ったかのようです。

『さあ来るのだ。帝国のダークサイドに』

 フードを目深に被った銀河皇帝フリードリヒ四世が、いやらしい手つきで、手招きしています。

『予こそ、銀河に君臨する暗黒皇帝。全ての者は予の前に跪くのじゃ。あーはっは』

 中二病を発病してしまった皇帝が、ノリノリで高笑いします。
 俺様な皇太子殿下を倒せるのは、もはや勇者(?)しかいない。
 銀河の暗部を従えて、人質片手に高笑い。
 いけいけ僕らの暗黒皇帝。
 諸悪の根源(ルードヴィヒ)を打ち倒せ。

 再び場面は変わり、シンデレラ(ラインハルト)のお家。

「今日はお城(ノイエ・サンスーシ)で舞踏会よぉ〜」

 皇太子殿下のお妃選び。
 意地悪な継母(エリザベート)の言葉に、意地悪な姉(アンネローゼ)の目がギラリと光りました。
 餓えた狼のような目。
 銀河餓狼伝説の始まりです。

「さっ、魅せますか」

 綺麗に着飾った餓狼が出陣。
 まるでモーゼの如く、道をゆく人々が左右に逃げてゆきました。
 威風堂々とアンネローゼが進む。
 風雲急を告げるお城(ノイエ・サンスーシ)
 一方、シンデレラ(ラインハルト)は舞踏会に参加せずに済んで、ホッとしていました、が!!

『そうは行かぬぞ、シンデレラ(ラインハルト)。そなたも舞踏会に参加するのじゃ!!』 

 どこからともなく、暗黒皇帝(フリードリヒ四世)の声がぁ〜。
 暗黒皇帝(フリードリヒ四世)の魔法(お付の女官達)の手により、ドレスに着替えさせられたシンデレラ(ラインハルト)。

「なぜ、おれがぁ〜!!」

 シンデレラ(ラインハルト)の絶叫も空しく、お城(ノイエ・サンスーシ)へと強制連行。
 かぼちゃの馬車ならぬ、ザ○に乗ってやってきました。
 お城(ノイエ・サンスーシ)の正面には、なぜかルドルフ大帝の像が設置されています。
 しかも大帝は剣を握っていました。

『さあシンデレラ(ラインハルト)よ。剣を引き抜くのだ。その剣こそ、ゴールデンバウムに伝わる宝剣(ブリュンヒルト)。諸悪の根源(ルードヴィヒ)を倒す剣じゃ』 

 嬉々とした暗黒皇帝の声。
 いつのまに宝剣なんてものが設置されたのでしょうか?
 選ばれし勇者のみが引き抜くことができるという宝剣(ブリュンヒルト)。それをいま、シンデレラ(ラインハルト)が引き抜きます
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