暁 〜小説投稿サイト〜
不老不死の暴君
プロローグ
[1/2]

[1] 最後 [2]次話
アルケイディア帝国とガルテア同盟(ダルマスカ王国とナブラディア王国の同盟)の戦争終結から約一年後。
旧ダルマスカ王国領東ダルマスカ砂漠にて・・・
一人の少年が砂漠の魔物相手に戦っていた。
少年は傷だらけだったがそれでも魔物めがけて剣を振っていた。
数匹の魔物を倒したところで少年はサボテンの根元に腰をおろし辺りを見渡し・・・

「・・・・え?」

とんでもない光景に目を疑った。
砂漠のど真ん中で寝ている奴がいるのだ。
東ダルマスカ砂漠は物凄く暑いし、魔物も多いからそんなところで寝るなど正気とは思えない。
更にはその人物のすぐ近くに東ダルマスカ砂漠最強の魔物{ワイルドザウルス}がおり、口から涎をたらしているのだ。
少年の目にはどう見ても涎が寝ている人物に当たっているようにみえるのだが彼は目を覚まさない。
ワイルドザウルスはついに寝ている人物を丸呑みし・・・

「え、ええぇぇぇぇ!!?」

少年は物凄く驚いた。
寝ている人物を丸呑みにしたワイルドザウルスが急に血を吐き、体のあちこちから刃物が出てきたと思えば、血がふきだした。
そしてワイルドザウルスの腹を真っ二つにして先ほどまで寝ていた人物がワイルドザウルスの腹から出てきた。

「妙だな・・・俺は確か砂漠で寝ていた筈だが何故魔物の腹の中で寝ているのだ?」

そんな独り言を言いながら寝ていた人物は辺りを見渡し、少年に気がついたのか少年の方に歩いてきた。

「君、酷い傷じゃないか大丈夫か?」
「・・・!」

少年はそんなことより砂漠のど真ん中で寝てたうえにワイルドザウルスに丸呑みされてたあんたの方が傷があるだろうと叫びたがったが彼は血だらけではあったがついている血の殆どがワイルドザウルスの返り血なのか何故か本人は無傷である。
彼は少年にフルケアをかけた。

「これで大丈夫だろう。ところで君この辺りに町はないか?」
「えっと・・・西に少し行ったところにラバナスタって街があるよ」

少年はフルケア・・・上位の白魔法をあっさりやってのけた彼に驚きながらも答えた。

「ふむ、そうか」
「よかったら案内しようか?」
「悪いな、じゃあ頼む」

すると少年はひとつの砂丘を指差して

「あの砂丘を超えたらすぐだよ」
「そんなに近いなら砂漠なんかで寝るんじゃなかった・・・」

砂漠で寝るなんて発想できるほうがおかしいわ!と叫びたかったが少年はこらえた。
もし彼の機嫌を損ねたら一瞬で殺されかねないと思ったからだ。

「あれ? そういえば君の名前を聞いてなかったな」
「ヴァンだ、お前は?」
「・・・・・・・・セアだ。 ところでヴァンはなんで一人で砂漠なんかにいたんだい?」
「いや、子ども達みんなと喧嘩してて俺が一番強かったから砂漠の魔物相手
[1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ