暁 〜小説投稿サイト〜
P3二次
XIII
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 夜、理事長と連絡は取れなかったが、俺達は上手く学校に忍び込めた。
 セキュリティも切られているし、警備員の巡回もない。
 美鶴の根回しのおかげだ。

「……気負うなよ裏瀬」
「別に気負ってるつもりはないさ」

 体育倉庫から突入するのは俺、公子、真田、伊織の四人だ。
 真田は自分の中で上手いこと折り合いをつけて、表面上は俺に対するわだかまりを消している。
 消えていないのは公子と伊織、そして今は美鶴と共に居る岳羽の三人。
 身から出た錆びだし弁解をするつもりはない。

「ッ! 影時間に入るぞ!!」

 刹那、空間が歪み意識が遠のく。
 ギリギリで踏ん張ってはみたが――――ほんの一瞬、意識が断絶される。
 目を開ければ近くに居たはずの真田と伊織が消え、俺と公子の二人だけになっていた。

「こ、ここは……それに、皆は?」

 戸惑いがちに俺を見る公子、二人きりと言うのは居心地が悪いらしい。

「さあな」
「…………あ、あの!」

 しばしの逡巡の後に公子が口を開くが、

『……無事……か?』

 ノイズ交じりの通信によって遮られてしまう。

「ああ。美鶴、状況は?」
『距離……が……く……の……サポートが……』

 通信が途切れる、どうにも美鶴の能力では届かない範囲に来てしまったらしい。
 風花はこんなところに長い時間居るのか。
 シャドウに襲われていたら――――いや、今はそんなことを考えない方がいい。

「行くぞ」
「う、うん……」

 無言のままこの階層を探索する。

"……れ? 此処に居るの?"

 その最中、俺は一つの声を聞く。
 隣に居る公子に視線を向けると、彼女も聞こえたらしく俺を見ていた。

「い、今女の子の声が聞こえなかった!?」
「聞こえた。これは風花だ」

 どうやらアイツは俺達を把握しているらしい。
 …………ああ、そうか、無事だったか。

「風花! 俺だ! お前今どこに居る!?」

 頼む、応えてくれ。
 後はお前を助け出せばそれで終わりなんだ。
 詫びを入れなきゃならないし、言いたいことが沢山ある。

"キー……くん? わ、私は上に居る! その階層から二つ上!!"

 今にも泣き出しそうな声で返答が来た。

「そうか。すぐにそっちへ行く――――待ってろ」

 通路の奥からやって来て俺の前に立ち塞がるシャドウ。
 生憎と今は遊んでいる暇はないのだ。

「消えろ――――カルキ」

 シャドウを薙ぎ払いながら駆ける。
 何か言いたげな公子だったが、後で幾らでも聞いてやるさ。
 今はただ、上へ行かねばならないのだ。

「あ……よ、よう。ハムっちも無事だったか」

 二階層目へ到達すると伊織と
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ