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自由惑星同盟最高評議会議長ホアン・ルイ
第五話
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な言い方で言っている。
「ここ数日間にわたり同盟政府は帝国政府に和平を求めてきた。それに対する答えはいまだ与えられていないが、いまだにその答えが先延ばしにされているそのこととフェザーンに帝国軍が集結しているその事実自体が答えというべきだろう。我々は帝国の圧力に屈するわけにはいかない。自由惑星同盟に住む人を誰一人として、帝国の不当な要求で受け渡すことはできない。それはこの国が個人の自由と権利を守るためにこそ存在しているからだ」
 この同盟政府をよる放送は帝国・同盟問わずほぼすべての人々が知ることになる。同盟国民の反応は帝国への反発を募らせる人、帝国に勝てるわけがないと意気消沈している人さまざまな反応が見れた。一方の帝国国民はだいたいの人が今までと同じように皇帝が自分たちをいい方向に向かってくれるだろうといった感じだ。
 


 帝国軍の侵攻は宣戦布告の3日後にビッテンフェルト艦隊がフェザーン回廊を出立したことで始まる。
 小規模な戦闘が始まったのは、ビッテンフェルト上級大将率いる一万五千隻の艦隊を、ビューフォート准将率いる千隻にも満たない艦隊がゲリラ戦を仕掛けたことによってだった。この時すでにビッテンフェルト艦隊は同盟領深くに進行しており、この戦闘によりビッテンフェルト艦隊はビューフォートのかく乱により補給戦を遮断され、さらには本体との通信が取れなくなってしまう。
 
 大規模な戦闘は同盟の造兵廠がある惑星ルジアーナで行われた。ルジアーナは惑星に分類されるものの小さく大気圏内航行が不能な同盟の艦艇を製造していたことを表すように、サイズとが小さく重力がほとんどなかった。先発したビッテンフェルトに続き第二陣として出発したミッターマイヤー艦隊は航路とは外れた惑星ルジアーナを目指すことになる。造兵廠は戦略上の意味でも無視できる施設でないことは間違いない。
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