第６章：女の決意・男の勘違い
第１８話：プレゼント攻撃
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奥様の為に持ち帰った方が宜しいですよ」
遠回しに拒絶の意思を込めてみた。
「ありがとうございます。私には勿体ないくらいネネは美しいんですよ。まさに美女と野獣……いやリュカさん流に言うと、美女とお饅頭ですね。わっはっはっはっ！」
あれ、効果がなかったわ……いやむしろ話に花が咲いちゃった。
「奥様の事を愛してらっしゃるんですね」
であるのなら、私になど構ってないで愛妻の事を妄想してれば良いのに……
「あ、いやぁ〜……お恥ずかしい。もう長く逢ってないから、つい……とは言え、今は大事な旅の最中。そう簡単に会いにも行けませんからね」
これはアレか……リュカのルーラを利用したいと、遠回しに訴えてるのか？
私を使ってルーラで金儲けを企んでるのか？
そう簡単に私は落ちないわ。これでもリュカの嫁よ！
「そうですよね……長らく逢えないのは寂しいですよね。それなら再会した時に、今までの想いを伝える為、お土産を沢山買っておくべきですね。ロザリーヒルでは何かお買いになったんですか？ 奥さんが喜びそうな物が売ってましたか？」
「いえ……ロザリーヒルには無かったですね。まぁ各地に赴く度、色々と買ってはいるのですけど……あ、そうだ！ ビアンカさんが身に着けたら、きっとお似合いになる物が沢山ありますよ。どうですか一度ご覧になりませんか？」
「あ、いえ……私は……」
「代金の事でしたらお気になさらず！ リュカさんやウルフさんには大変お世話になってます。それにお美しいビアンカさんが、更にお美しくなるお手伝いですので、無償で提供致しますよ！」
やばい……強欲な商人が無料で何かを譲ろうとしてる。これ程危険な事は無いぞ。
“無料より高価物は無い”と言うし、リュカも以前『強欲な人間が無料で何かを与える時は、それ以上の何かを得ようとしている時だ。その何かが物とは限らない……何らかの行為かもしれない。気を付けた方が良い』と言ってたわ。
「いえ、そんな訳には参りません。奥様へのお土産にしてください」
「あぁ流石はビアンカさんだ。心優しいご配慮に感謝致します。ですが気になさらず……ネネへのお土産はちゃんと確保してあります」
イカン……トルネコさんの包囲網が狭まってきたわ。
リュカに助けを求めないと……しかし剣術指南中のリュカは、私のピンチに気が付かない。
別に酷い事をされてる訳では無いから、悲鳴を上げたり意味なくリュカを呼んだりは出来ないし……
「トルネコさん、押し売りはダメですよ。ビアンカさんが困ってるじゃないですか！」
地味なピンチに駆け付けたのは、このパーティーのリーダー……天空の勇者シン君だ。
これは困ったわね……要注意人物のナンバー２とナンバー３が、揃って私の前に集ま
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