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渦巻く滄海 紅き空 【上】
十四 急転直下
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「ナルト様?」
なにやらただ事ではない様子に懸念した君麻呂が話し掛けるが、何でもないとナルトは装う。
そして彼は涼しげな顔の裏で、計画の練り直しを図り始めた。






(フフフ…やっと出番ですか…)
予選最終試合の組み合わせは電光掲示板に表示されるまでもない。
会場整備が終わるや否や降り立った対戦相手同様、闘技場中央に向かってドスは歩き始めた。

(大蛇丸様…。先回りまでしてサスケくんと接触し、殺さず呪印をつけた理由…大体察しはついてますよ…。要するに僕達は試験中サスケくんの実力を見るための咬ませ犬で、貴方が欲しいのはサスケくんの命ではなかったという事…)
両腕をブランと垂らすといった悠然たる態度の反面、思索に耽るドス。彼は薄々大蛇丸に疑心を抱いていた。大蛇丸にとって自分は捨て駒でしかないのかと。
その疑いは今回の中忍試験で確固たるものとなり、ドスは益々不満を抱く。詳細は知らされずただ命令に従う人形になどなるつもりはない。

(大蛇丸様…いや、大蛇丸!!教えてあげるよ。僕がただの咬ませ犬じゃない事を…)
大蛇丸への反逆の狼煙を心中上げていた彼は、目下の試合で命の危機に晒されているとは思いもよらなかった。







「では最終試合、第十一回戦。『ドス・キヌタ』VS『我愛羅』――――始め!!」
ハヤテが試合開始の合図を下す。途端、仁王立ちで立っていた我愛羅の瓢箪から砂がドバッと溢れ出た。血走った瞳でドスを睨みつける彼は殺伐とした雰囲気を漂わせている。
「やべえな…。アイツ、死んだな」
「うずまきナルトの闘いを見てからずっと疼いていたからな…」
殺気を纏う我愛羅を、彼と同じ里の者達は戦々恐々と見つめていた。寸前の試合で勝利の余韻に浸るでもなく、カンクロウは顔を青褪める。
闘い方や性格は三者三様違えど、十一回戦を観戦する間は心が一致するバキ・テマリ・カンクロウ。
彼らは皆が皆、我愛羅の対戦相手――ドスの末路を憐れんでいた。


砂の波が押し寄せる。足を掬わんとするそれらを退けるため、ドスは空高く跳躍した。だが砂もまた宙へ浮き、彼の後を追撃する。空中で迫り来る砂の奔流に向かって、ドスはくっと喉を鳴らした。

「音と砂、どちらが速いか勝負といきますか!!」

パァンッと砂が弾け飛ぶ。ドスの右腕に装備された響鳴スピーカーがびぃんと振動した。
彼の武器であるこの響鳴穿(きょうめいせん)は、内部で発生した音を増幅させ、さらにチャクラでそれを統制する。通常相手の聴覚を攻撃するために使用するのだが、今現在襲い掛かってくるのは砂だ。
ドスは空間を軽やかに移動する砂を衝撃音により相殺しているのである。


砂の粒子がパラパラと空で飛散する。空を仰いだ我愛羅がぐっと拳を握り締めた。
「【
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