暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
3rd Episode:
高き破滅より来たる大罪
Ep1再会
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――新暦75年 5月4日 とある有人世界

次元世界を管理する“時空管理局”にとっては管理()となる世界、そのある一国で今、未曾有の災害が発生している。
しかしそれは自然による天災ではなく、その地に住む人間による人災でもない。それは、世界の意思である“界律”が遣わした、絶対なる抑止力(ちから)による神罰という名の災害だった。それらは人の姿をしておきながら、神の如き力を振るい、悪魔の如き行いを成す者たち。
白き者は、同じく白く輝く十字架を振るいて、この世界を侵略しに来た他世界の人間を薙ぎ払って蹂躙する。黒き者は、何もない宙より無数の武器を配置し、ソレらを侵略者の兵器へと撃ち出しては次々と破壊していく。

「大丈夫? ここは危ないから避難しなさい」

「あ、あり・・・がとう、ありがとう、白いお姉ちゃん!」

そんな中、白き者は侵略者の兵器によって傷つき倒れていた少女を保護。負傷している両脚に白き者が左手を翳しただけで怪我が一瞬にして癒され、少女はお礼を述べながら安全地帯へ走って行った。それを見ていた黒き者が「残りは貴様たちだけのようだな」と、仮面の内から侵略者たちへと再度視線を向ける。その向けられた目からの見えない視線に侵略者たちは慄いた。

「はぁはぁはぁ――うおおおおおおッ!!」

為す術もなくその生を奪われていく侵略者たちは、それでも必死に死の恐怖に抗おうと得物を取る。侵略者たちの攻撃は確かに白き者と黒き者に当たっているものの、しかし何一つとしてその存在に傷を与えていない。

「ば、化け物め・・・・この・・化け物めぇぇぇーーーーーッッ!!」

おそらく戦いを挑んでくる者たちの中で、最も実力が有るであろう青年が叫ぶ。手にする剣はすでに折れていて、その体も満身創痍だ。

「・・・化け物で結構だ。侵略者(キサマ)たちはこの世界の怒りを買った。それゆえの滅びだと覚悟せよ」

「怨みたいのなら怨みなさい。背負ってあげるわ」
 
その言葉を最後として白き者は消える。その場に残った黒き者はゆっくりと左腕を天へと伸ばし、そして小さく囁いた。

凶竜の殲牙(コード・ニーズホッグ)

天より現れたるは、先程まで多くの侵略者たちの兵器を破壊していた無数の武器。今度は雨あられのように降ってくるのではなく、無数の武器が1ヵ所に集まり、“翼竜”のような姿をとっている。

「残念だがアウトだ」

黒き者は指を鳴らして、無数の武器で構成された“翼竜”を逃げ惑う侵略者たちに放つ。一瞬の阿鼻叫喚の果て、この世界より侵略者は誰1人としていなくなった。

「契約執行、完了」

黒き者――天秤の狭間で揺れし者の二つ名を有する4thテスタメント・ルシリオンは静かに告げて、この世界から消えた。

†††Side
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