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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第13話:奥へ奥へと・・・
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かれて、
それぞれが小さな刃の形状となって3階フロアのほうへと飛んでいく。

「フェイト!」

「うん、任せて!」

フェイトはゲオルグの声に応じると階段に沿って3階フロアに向かって飛んでいく。
3階フロアに着地したフェイトの目に、数人の杖型デバイスを持った
魔導師の姿が映る。
彼らはゲオルグのけん制攻撃を防御するために、バリアを張ったようだが、
普通の魔力弾ではなく刃の形をしているメッサーレーゲンにバリアを切り裂かれ
少なくないダメージを受けているようにフェイトには見えた。

「いくよ、バルディッシュ」

《Yes sir》

フェイトはハーケンフォームのバルディッシュを固く握りなおすと、
敵の魔導師たちに向かって飛ぶ。

敵側もメッサーレーゲンによる波状攻撃が終わったと見るや、
追撃を予測し即座に態勢を立て直そうとするあたり、只者ではない。

だが、フェイトの磨き抜かれたスピードは彼らの予測を悠々と上回る。
敵の魔導師たちが警戒態勢を立て直そうと顔を上げたとき、
すでにフェイトは彼らの目の前に迫っていた。

フェイトがバルディッシュを横なぎに振るうと、彼ら全員が魔力ダメージで
気絶し倒れた。
硬い床に倒れ伏した彼らを遅れて到着したゲオルグがバインドで拘束していく。

全員にバインドを掛け終わりゲオルグはフェイトのほうに歩み寄る。

「フェイト」

ゲオルグが声を掛けると、フェイトはゆっくりと振り返った。
ゲオルグの顔を見るとにっこりと笑う。
2人はそのまま近づくと、お互いの手を合わせてハイタッチする。
パンっと小気味いい音が辺りに響き渡った。

次いでゲオルグは床に転がっている4人の魔導師を見る。

「どうしようか、このままにもしておけないよね」

「2階の誰かに回収してもらうのはどう?」

フェイトが案を出すと、ゲオルグはしわを寄せる。

「どうだろう・・・そんな余裕があるかな? ちょっと聞いてみるね」

ゲオルグは通信回線を開きルッツに呼びかける。

「B01よりB02 応答願います」

ルッツからの応答はすぐに入った。

『B02よりB01、どうしました?』

「3階フロアで敵と交戦して身柄を拘束したんですが、僕とフェイトは
 先に進まないといけないので、回収のために何人か回せませんか?」

『ちょっと待ってください・・・』

1分ほど待っていると、ルッツの声が再びゲオルグの耳に届く。

『2名ならまわせそうです。階段を上がらせればいいですか?』

「はい、お願いします」

ゲオルグはそう言って通信を切った。
そして、両側にいくつもの扉が並ぶ通路の奥に鋭い目を向けるフェイトのところに
歩み寄っていく。


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