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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第28話 雷の拳
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歐龍から打ち出された散弾は、公安本部の建物自体をも破壊しながら、ジャックに向かってきた。




“バシュシュシュシュシュ!!”




ジャックの体中に水の散弾が浴びせられていく。

そのジャックの影を見た歐龍は薄ら笑みを浮かべていた。

「ふっ 死んだか…?」

見たのは貫いた影。そしてあたりは水煙でいっぱいとなっていたが、体を貫いた感触も確かに感じられた。

だからこそ、歐龍は勝利を確信したが…。




『ふう……。』



水煙を払うかのようにしながら、蜂の巣にした筈の男が出てきた。

……首を“コキコキッ”と振って、それは何事も無かったかのように、出てきたんだ。

そして、歐龍の方をじ……っと見ていた。



「!!!な…なに…!?そんな…ばかな!!我が弾丸を受けて…なぜ無傷なのだ!!」



歐龍は、高揚感から一転。

一気に動揺していた。

ジャックは、そんな歐龍を冷徹な目で見ると。



『聞こえなかったか……?【うるせえ】って言ってんだろうが、 クソ飢餓が!』



そうはき捨てた…。

その表情は怒り心頭。

もう、堪忍袋の緒も切れた……と言ったところだろうか。










歐龍 side





歐龍は、何事もなく現れた目の前の男を見て更に動揺していた。

そして、湧き上がってくる疑問。


(馬鹿な、理屈に合わない……。確かに体を貫いたというのに何事も無いように立っているなど、それになんだ?この男… 先ほどまでと雰囲気がまったく違う!)

そう…目の前の男、初め会ったその時とはまるで、雰囲気違ったのだ。

何処にでもいる様な男だったのに、それが一転した。



(これ…は……?)



それは初めての体験だったようだ。

歐龍は体が震えていることに気づいていなかった。




Side out




そんな歐龍の状況など、ジャックには全く関係ない。

それに 元々…売ってきたのは公安委員会だ。

この歐龍からなんだ。

出して良い手じゃなかったと言う事だ。

『……ただ学園内でのさばってただけのクズだろうが貴様は、 ……俺にここまでイラつかせるとはいい度胸だな。 若気の至りじゃすまなねえぞ… もう穏便には済まさねえ!』





“ギンッ!!”




冷たく鋭い目つきで殺気を混じえながら 睨み付けた。

「ぐぁっ………!!」

飛ばされ
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