暁 〜小説投稿サイト〜
“死なない”では無く“死ねない”男
話数その14 当たり前がない
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
♪」
「大人しく解体されて下さ〜い♪」
「「バ〜ラバラ♪ バ〜ラバラ♪」」


 先程と変わらない笑み浮かべながら、チェーンソーを振り回して近寄ってくる双子を見た晋は、何故か武器を終ってしまう。


「……ほっ…」


 そして、双子に向かって何かを投げつけた。投げつけられたそれは爆散し、双子の体勢を崩す。


「わわっ!?」
「きゃあっ!?」


 少量だがダメージも負ったらしい双子は、再びチェーンソーを構え、晋を睨みつける。


「人間のくせに……よくもやってくれたね!」
「もう容赦しないんだから!」


 そう言って駆け出そうとした双子の顔に、何かがべチャッ、と張り着く。邪魔だと払いのけようとしたその物体を見て、双子の表情が凍った。なぜならその物体は―――


「コレ……何?」
「……肝臓…?」


 よく見ると、周りにいくつもの臓器やら肉片やらが転がっているのが分かる。 そして再び晋の方を見た二人の顔は、次第に青ざめて行った。


「……バラバラとか言ってたからよ……耐性あると思ったが…そうでもないんだな……」


 なぜなら晋の手に持つ物体、それには大量の臓器が固められており、中にはまだ動いている物もあったからだ。そしてなにより―――


「……ほっ…」


 その臓物を、晋自身が“自分の腹”からとめどなく引きずり出しているというその異常さが、恐怖をより増進させていた。


「……それじゃ、思いついた事の一つ目、行きますか」




[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ