話数その1 終わらない
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「死ね!! 下等生物!!」
「……?」
自分の胸から出ている光の槍を見た男は、そのまま立ち止まりバタリと倒れる。しかし、殺すだけでは飽き足らなかったのか、少女は地面に降り立つと男の頭を踏みつけ始めた。
「この、この、この! 人間の分際で!!」
怒りが占めていた筈の彼女の表情は、しだいに愉悦へと変わり、踏みつける力も次第に強くなっていく。
「あははっ、どうよ人間! ……あ、ごめん。もう死んでるんだったけ?」
踏みつけ続ける死体からは、当然のように声は無い。当たり前だ、死んだものが声を発するなど―――
「……そうだ、だからどっか行ってくれ」
「―――え?」
「あ」
出来る筈はない、なのに聞こえてきた。少女のの足元から、しまったと言った感じの声が。
「……この癖どうにかしないとなぁ……損ばっかりだ」
「な……な……!?」
少女は驚愕する。当たり前だ、殺した筈の者が、確実に致命傷となる位置を貫かれた者が、のっそりと起き上がって溜息をつくなど……有り得ない筈なのに。
「さてと……あんた、堕天使だったっけ?」
「に、人間如き―――」
「覚悟しとけよ」
少女の罵声を遮り、男はダルそうに呟く。
「こっから先は……醜い醜い泥仕合になるぜ」
その呟きと共に、男は銃と剣を取り出した。
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