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クラディールに憑依しました
ボス戦の準備をしました
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なら納得だ、いくらNPCがボスの情報を先に教えてくれるとしても、本番となると――――」
「初見殺しの技なんて使われたら、即死でしょうね。あたしが通用するのは戦術が要らないレベルまでよ」

「あの迷宮区のトラップを抜けられたのは、モンスターが沸くだけで指揮官クラスが居なかったからか」
「そうね新種と言えるほどの亜種も居なかったし、多少ダメージを貰っても、行動パターンさえ覚えれば、後は――ね」
「納得いった様だな? さあ、時間が無い――――レベル上げを急ぐぞ」


………………
…………
……


 第四十六層血盟騎士団ホーム、シリカの部屋。


「シリカちゃん。おはよう、ただいまー」
「おかえりなさい、アスナさん。おはようございます、今日はボス攻略ですね、頑張って下さい!」
「うん――――その前に、一緒にお風呂に入りましょうか」
「え? あたしは昨日入りましたけど?」

「まだわたしは入ってないし、お話しながらゆっくり入りましょ?」
「…………えと――――はい。一緒に入りましょう」
「よし、そうと決まったら早速服を脱ぎましょうか」


 アスナは右手で素早く自分のメニューを開き、左手でシリカの人差し指を握って、同じ様にメニューを開いた。


「――――え――――あの、自分で脱げますからッ!?」
「早く入りましょ――――サチに見つかる前に」
「サチさんがどうかしましたか? そういえば昨日――――サチさんが変な事を言っていたような? 資料――」
「さあ、早く入ろう。すぐ入ろう」


 あっと言う間にアスナとシリカの装備がメニューに収納され、バスルームに立て篭もった。


「シリカちゃん。髪洗ってあげる」
「あ、今解きますから待ってください」


 シリカがメニューから髪型をストレートに変更した、アスナも同じ様に髪を下ろす。


「はい、此処に座って」
 

 向かい合う様にイスに座って、アスナがバスタブをタップして湯を満たした。
 風呂桶の代わりに調理用のボウルでお湯をすくい、シリカの髪に浴びせる。
 SAOでは水を被っても直ぐに乾いてしまうので、バスタブに浸かるか特殊攻撃による状態異常でしか水浸しにならない。

 だから、わざわざバスタブの外でお湯を被っても何の意味も無い――――ただの自己満足でしかない。
 それでもアスナとシリカは、お互いの髪が乾く前に水を浴びせ合い、感覚を楽しんでからバスタブに浸かった。


「わたしが迷宮区に行っている間、何か変わった事はあった?」
「…………あの、ピナの事なんですけど――――復活クエストがあるみたいなんです」
「――――本当にッ!? どこでッ!? どのクエストッ!? 直ぐに行こうッ!! 今すぐッ!!」


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