暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
妹達
Trick52_サバイバーズ・ギルド
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と同じ雰囲気を信乃から感じていた。

(症状の幅はそこまで広くない。
 でも・・・根憑いている)

サバイバーズ・ギルトの症状としては「事象時のフラッシュバック」
「モチベーションの低下」などがある。

1ヵ月ほど信乃と生活をしていたが、このような症状は見当たらなかった。
だからこそ美雪は信乃の症状を『根憑いている』と考えていた。

罪悪感を感じて当然の日常。むしろ本人が罪悪感に気付いていない。

そこが信乃の怪我を多くするの原因の一つだった。

自分の命を顧みずに、学園都市の事件解決に向かう。
聞こえはいいが、生命が一番に守るべき自らの命を考えない事は異常である。

信乃はサバイバーズ・ギルトからくる、自分の命の軽さと他人の命の重さが
変わってしまっていた。

それにより怪我をしようとお構いなく行動し戦い続けていたのだ。

信乃本人も気づかないうちに。

(口先だけで「大丈夫だよ、自分を許していいんだよ」なんて言っても
 効果は無いよね・・・・どうしよう)


美雪も同じく、答えの出せずに4日が経っていた。


((どうしよう))

結局は似た者夫婦だったと言えるかもしれない。



そんな状態の中。

「信乃くん! 美雪くんを助ける方法が分かったよ!」

「え!?」(え!?)

正直、美雪の体調の事を忘れていた2人(美雪も含む)は寝耳に水に驚いた。

「な、何でこんなに早く治療方法がわかったんですか!?」

「丁度良い論文を見つけたんだよ。
 学生が書いたもので、恐怖に対して人の脳がどのように反応するかを
 まとめたものだ。この論文の内容はテスタメントにも応用されている。

 治療の準備用に学習装置(テスタメント)は用意した。
 あとは美雪くんの細かい調整が残っているだけだ。
 すぐにきてもらえるかね?」

「えっと・・」

(コクン)

信乃は数日間動きが無かった美雪を心配したが、すぐに胸元の美雪からは頷き、肯定が返ってきた。



カエル医者からの報告から30分後、美雪の頭には学習装置が乗せられて
眠っていた。

その横で信乃が座り、美雪の右手を握りしめて辛辣な顔で待っている。

「相変わらずの仲の良さだね」

「家族であれば当然ですよ」

カエル医者の言葉に信乃は恥ずかしがりもせずに答える。

ちなみに握っている信乃の左手と美雪の右手は、指を絡ませた恋人握りだ。

そして信乃の空いた右手は握り拳を作り、自分の眉間に添えられている。

何かを考え込むような、同時に神に祈るかのように見えた。

「・・・・・」

「やはり、不安かね?」

「・・・・正直言って不安ですね。

 あ、勘
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