暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第52話 料理は大切です
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
く頷くとレイナの目を見た。

「……楽しみにしているよ」

 そう言って、レイナに微笑みかけていた。

「ッ……///」

 突然そんな顔をされたら、どうしても赤くなってしまうレイナだった。

(――うぅ……いきなり、そんな表情……凄くずるいと思うよぉ)

 レイナは、そう思って思わず少し俯いた。
 リュウキの表情は基本的にポーカーフェイスだ。『ポーカーしたら強い!』と、比喩抜きで思える程に、表情は変わらず読みづらい。

 でも、……極稀にその表情が綻ぶ事がある。

 その表情、良い時、悪い時とある。良い時のリュウキの顔は レイナにとっては、不意打ちみたいなものだから、レイナは『ほんとにずるいよ!?』って思っている。
 自分の心にダイレクトに入ってくるようだから笑顔だから。
 そして、悪い時の表情の印象。

(―――……リュウキは本当に優しい……でも……いつも仮面を被っている感じがするんだ……)

 そうレイナは印象に残っていた。

 リュウキの事、極稀に綻ぶその顔が彼の素顔。悪い時の表情は 深い深い闇を背負っているって思える。
 リュウキの事を一生懸命見てきたレイナだからこそ。少し自信があるった。
 
 それでも、良い顔をしてくれる時は……、いくら沢山見てきたつもりでも、面向かって向けられたら……頬が紅潮するのが止められないんだ。

「……? 大丈夫か? 顔が赤いぞ」

 そんなレイナの心境を知ってか知らないでか…… リュウキはいつも通りそう聞き返した。

(――……こういう所もずるいよ)

 解らない……超絶鈍感男!鈍男!!
 よくアニメや漫画では、周囲にモテモテのハーレム主人公って、ほんっとに他人の好意に凄く鈍感だ。見ていてイライラするとも思うし、でも そこが可愛いって思う。……フィクションだけど 多分、そう言うものなんだとも思える。
 でも、いざ実際に自分が味わってみれば、全然違う。

「はぁ……」

 イライラよりも……その何倍も落胆してしまう事が多いのだ。どんなに頑張っても一方通行なんじゃないか……って思う気持ちが襲ってきて、 涙が出ちゃうそうになるのだ。
 だって、レイナだって女の子だから仕方ないだろう。

 
 表情を暗めていたレイナ。だけど、なんと、この後 千載一遇のチャンスが訪れる事になった。

「……何だか、稀にある、よな? レイナがそう言う表情をするのって。 顔を赤らめて、訳を問うと表情を落とす」

 なんと、リュウキが珍しく会話を自らつなげたのだった。

「……えっ!?」

 いつもは、語尾にクエスチョンマークを『?』だけをつけて 終わらせるだけだったのに、今回、リュウキからこう言われるのは初めての事だった。

「初めのは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ