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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第12話:そして廃工場へ
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1週間後・・・
廃工場への監視カメラによる偵察により、エメロードが廃工場に居ることと
大体の戦力がつかめたことから、グライフとミュンツァーは捕獲作戦を
実行に移すことを決定した。

ミュンツァー以下のシャングリラ魔導師隊全員が第27管理世界に降り立ち、
廃工場から1ブロックほど離れたところにあるスポーツ施設で待機していた。

ゲオルグは自分の右腕に巻かれた腕時計に目を向ける。

(あと30分・・・か)

作戦開始時刻が迫り、高ぶる神経を落ちつけるために何度か深呼吸する。

(よし、落ちついた・・・。 あとは・・・)

ゲオルグは隣に座るフェイトへと目を向ける。
その表情からは感情が読み取れないが、ゲオルグはここ1週間の出来事を思い返し、
作戦の行く末にわずかな不安を覚える。

監視カメラへのハッキングによる情報収集が始まると、ミュンツァーやヒルベルト、
ゲオルグとともにフェイトもその映像を見ていた。
初めのうちは、ゲオルグやヒルベルトと作戦をどう進めるべきかについて、
活発に意見を交わしていた。
ヒルベルトの冗談に笑顔を見せる場面もあった。

そんな中、ニヤケた顔で座るエメロードが映し出された瞬間から、
フェイトの態度は一変する。
押し黙ったまま、自分からは一言も発しなくなったのである。
ほかの3人がフェイトに意見を求めても"ええ"とか"まあ"といった生返事を
返すばかりになり、厳しい表情で俯き何かをじっと考えているように見えた。

話に参加しようともしないフェイトに怒りを覚えたヒルベルトが
フェイトを怒鳴りつけようとするのをゲオルグが抑え、
それでその日の会議は一旦お開きとなった。

後日、最終的な作戦案の策定のための会議が艦長のグライフも交えて
行われたのだが、その席でもフェイトの様子が変わることはなく、
結局そのまま作戦実行の日を迎えてしまっていた。

(きっと、エメロードのことで頭がいっぱいなんだろうけど・・・)

B分隊に所属する隊員の一人に声を掛けられて二言三言交わし、
ゲオルグはもう一度フェイトの方に目を向ける。
そして、クロノからの頼まれごとについて思い返しながら小さくため息をついた。

(クロノさんからの返事はないし・・・人に頼みごとをしといてさ・・・)

ゲオルグは作戦会議のあと、すぐにクロノへフェイトの状態について報告していた。
ゲオルグからの報告を受けたクロノが言ったのは要約すれば、
"フェイトの親友に意見を聞いてみる"というもので、
フェイトへの対応に迷っていたゲオルグとしては"フェイトの親友"からの
アドバイスを心待ちにしていた。
だが、クロノからの返信は一向になく、結局今日の作戦実行の日を迎えていた。

(必ず昨日ま
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