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駄目親父としっかり娘の珍道中
第46話 女の顔は二つあると思った方が良い!
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「ふぅむ、こりゃまた大掛かりなからくりだなぁ」
 銀時とは別行動を取り、江戸一番のからくり技師と謡われている(自称)平賀源外の下に新八と神楽は訪れていた。その際に桂が渡してくれた例の設計図を手渡し、それがどんなからくりなのか判断して貰う為だ。
 そして、今その設計図を見て源外が眉を吊り上げている場面が展開されていた。
「どうなんですか? それって一体どんなからくりなんですか?」
「勿体ぶってないでさっさと白状するヨロシ!」
 ひたすらに答えを待つ新八と神楽。それが危険な代物なら一刻も早く見つけ出して破壊しなくてはならない。
 その為にもこのからくりが何なのかを早急に知らなければならないのだ。
「うむ、こりゃドリフト星製のからくりだな。さしずめこいつぁ【人工地震発生装置】とでも言うんだろうな」
「人工地震発生装置? 何ですかそれは」
 聞き慣れない名称に新八は問いをぶつけた。名前からして明らかに危険な香りが漂ってくる。しかも、江戸一帯を更地に変えようと企んでいる連中の事だ。相当恐ろしい代物だと言うのが伺える。
「ま、簡単に言うとだなぁ。こいつぁ人工的に大地震を発生させる事が出来るからくりなんだ。こいつを地面におっ立てて装置を起動させりゃあっと言う間に大地震が起こるってぇ代物なんだよ」
「怖いアルなぁ。でも、それでどうやって江戸全部をサラダ油に出来るアルかぁ?」
「更地ね。確かに天人の技術が使われた建物だったら多少の地震には耐えられるけど、その技術を使われていない江戸の建物は一軒残らず崩壊しちゃうんだ」
 天人の技術が用いられた建物には皆耐震技術が用いられている。この技術により多少の地震で崩壊する事がなくなっている。だが、その技術を用いられていない従来の建物はそんな耐震構造などされている筈がなく、多少の地震で簡単に崩壊してしまう。
 そして、それがもし人工的にとは言え大地震になってしまおうものなら、天人の技術が用いられた建物以外は皆崩壊し、正しく更地と化してしまう。
「ただなぁ、このからくりを使うにはちと面倒な事があるらしくてなぁ」
「面倒ってのは?」
「どうもこのからくりはなぁ、何所でも大地震を起こせるって訳じゃないみたいなんだよな」
「意味分かんないアル?」
 さっぱり話が見えてこない。人工的に大地震を起こす装置だと言うのに何所でもそれを起こせないと言うのは一体どう言う意味なのだろうか?
「まぁ、要するにだ。この装置をある特定の場所に設置して起動させにゃぁ起こしたい震度の地震が起きなかったり全く地震が起きなかったりするってぇ奴なんだよ」
 源外が言うには、この装置を使い特定のポイントで使用する事により望み通りの震度で地震を起こせると言うらしい。
 つまり、この装置を使い特定の場所で使用すれば大震災を引き起こす事も可
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