暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
第46話 女の顔は二つあると思った方が良い!
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
能と言うのだ。
 これは正しく恐ろしい代物と言えた。そんな事をしようものなら確かにたちどころに江戸は更地となってしまう。何とか阻止しなければならない。
「それで、その場所ってのは分かるんですか?」
「いや、生憎これだけじゃさっぱり分からねぇ。もう少し調べてみねぇ事にはなぁ」
「そうですか」
 一つの謎は解明出来た。だが、また一つ新たな謎が浮上してしまった。この装置が恐ろしい代物だと言うのは分かった。後はこれを使用する場所を特定し、この装置が使用される前にそれを破壊しなければならない。
 どちらにしても時間は余りなさそうだった。
「俺はこれからこの装置について色々と調べてみるつもりだ。お前等はその間にこの装置を見つけ出しておいてくれや」
「お願いします、源外さん」
「私達の江戸を更地になんて絶対させないアルよ!」
 源外に設計図を渡した後、新八と神楽の二人は一路万事屋へと戻る事にした。
 多少は収穫があったのだから、今はこの事を銀時に報告するのが先決と思ったからだ。
 どうも今回の仕事は一筋縄では行きそうにない。万事屋へと向いながら新八の中にはそんな不安が宿っていた。




     ***





 銀時達がそれぞれ行動を起こしている中、此処真選組内でも動きはあった。例の設計図が少なくとも江戸に良い結果をもたらさない代物と判明した為に、隊士達全員を集めて作戦会議を行う事となったのだ。
「良いかてめぇら、俺達の江戸を守る為にも、なんとしてもこのへんちくりんな装置を探し出して破壊しろ。そして、こんな物騒な物を使って江戸を更地に変えようなんて考えてる不届き者達を一人残らず召し取るんだ!」
「分かりやしたぜぃ土方さん」
 土方の言葉を聞き、いの一番に反応を示したのは沖田だった。何時に無く珍しい反応だった。
 その反応を見て土方も満足そうに笑みを浮かべる。どうやらやる気は充分なようだ。そう思っていた矢先、何故か沖田はその手に丈夫なロープを取り出して土方を雁字搦めに縛り上げ始めた。
「おい、総梧……こりゃ何の真似だ?」
「だって土方さん自分で言ったじゃないですかぃ。江戸を脅かす輩を一網打尽にしろって。其処で江戸市民を震え上がらせている鬼の副長こと土方さんを召し取ろうとしているだけでさぁね」
 にやりと決まり顔でしたたかにそう呟く沖田。それを聞き他の隊士達も皆納得するかの様に揃って手をたたき出す。その光景を目の当たりにした土方の眉間に青筋が浮かび上がり、やがて破裂した。
「てめぇらこんな時にふざけやがって! 全員士道不覚悟で切腹だぁごらぁ!」
 立ち上がり、縛っていたロープを力任せに引き千切り腰に挿してあった刀を抜き放つ。部屋の光を受けて刀身が光り輝く。その光を受けた刀が持ち主の命令通りに部屋内を縦横無尽
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ