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旅立
故郷
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ってきたのでしばらくのんびりしてみます。といってももう自宅はありませんけどね」

と遠い目で伝えアーニャ達を見る。

アーニャ達も

「私達も動き詰めかけでしたのでしばらく宿でもとって休養しますね」

と伝えた。

「アレン君はまさかとは思うが戦争の生き残りか?」

イヴァンは恐る恐る尋ねるがアレンはあっさりと

「そうです。北地区で暮らしてましたが捲き込まれましてシルバーナイトタウンに移住したのです」

「そうだったのか!何か困ったことがあれば訪ねておいで。出来る限りのことはしよう」

アレンは礼を述べアーニャ、エレナと別れ宿へ向かった。

「どうするのアーニャ。あの人いっちゃうわよ?」

エレナが茶化すように言い

「追いかける理由がないもん」

とアーニャは沈みこむ。

それを聞いていたイヴァンは

「アレン君が気になるのならついていけばいいだろう?彼なら断りはしないさ」

と励ましアーニャの背中を押していた。





アーニャとエレナはアレンと一緒に行動していた。
アレンの背中目前まで追いかけたアーニャだったが立ち止まってしまいなかなか声をかけられなかった。
エレナが代わって声をかけ一緒に行動するようになったのだ。





一行は旧北地区に来ていた。
かつてアレンの住んでいた地である。
そこは廃墟のまま放置されアンデッドが闊歩し強力なモンスターであるバグベアーまでいる地となっていた。
ラウヘルに逆らったという理由で城が落とされ、その見せしめで滅ぼされた地でありラウヘルを恐れた人々は手をつけることなく放置しているのだ。

アレン達は敵を倒しながら焼かれて朽ち果てた我が家の前に到着した。
それを目の前したアレンは呆然としアーニャとエレナはかける言葉も見つからなかった。

「ここで父さんと母さんが殺されたんだ」

と膝まづき涙を浮かべながら祈りを捧げる。

「戻ったよ、父さん、母さん。すぐ離れるけど俺は元気だから。」

アーニャはそんなアレンの背中を優しくさする。
もらい泣きをしているようで目元が濡れていた。

エレナはアインハザードに祈りを捧げている。

しばらくして ありがとう とアレンは立ち上がり恥ずかしそうに頭をかき

「みっともないとこ見せてごめん。戻ろうか」

と二人に笑顔で伝え歩きだした。
その後ろをアーニャは嬉しそうに着いていき、エレナはゆっくりと振り返りご冥福を と呟いて二人を追いかけた。



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