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ゲルググSEED DESTINY
第六十八話 一つの裏切り
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サイルの弾数は心許なくなり、インコムの稼働時間が近づき、シールドに用意されている推進剤も尽きつつある。
 
「あとからあとから虫みたいに現れやがって――――一体、何機いるってんだ!」

余裕を見せるように戦ってはいるものの、アウルはぎりぎりの戦いを強いられている。敵を倒すことが出来ても次々と群がる相手にアウルは如何することも出来ない。また、戦線を無理矢理突破しようとすれば集中砲火を浴びることとなり、強行突破も難しい。
エミリオは思考を切り替えて戦闘を継続した。ネオは忍耐強く我慢し、きっかけをつかんで突破した。しかし、精神年齢や思考が両社と比べ幼いとも言えるアウルには思考の切り替えも長期的な我慢も難しい。その結果、彼は三機の中で一番多く戦果を稼ぎつつも、最も危険な状態に陥っていた。
だが、アウルはそれを自覚しきれていない。それがエクステンデットとしてのデメリットなのか、彼本来の性格ゆえなのかはともかく――――彼は自覚がないままに追い込まれつつあった。







「突破したか!」

遂に戦線を突破し、コロニーレーザー周辺までたどり着いたネオ。成功は絶望的であり、ネオ自身ですら成功の可能性を見限っていた部分があったとにも拘らず、作戦は突破した時点でほぼ成功といっても良かっただろう。
ライゴウはザフトからは死角になる場所に移動させ、一見コロニーレーザーの外壁にしか見えない場所をアーマーシュナイダーで切り裂き、隠し通路に入り込む。

「ここか?」

そして、内部に入り込んだネオは機体から飛び降り、コロニーレーザーの小型制御ルームの一室と思わしき地点までたどり着いた。あらかじめ用意しておいた発射用のプログラムと防壁システムを突破するためのウイルスを入れてあるメモリを用意し、それを展開させる。

「それまでにここに誰か来るか?」

軽く隠してはいるものの、探せば見つかるであろうライゴウ。そしてメインサーバーを統括しているシステムとは違う緊急用の一部の連合兵士しか知らない一室とはいえ、外から道さえ見つけることが出来ればあっさりと侵入されることになるだろう。
そうは思いつつも、少なくともシステムが作動するまでは見つかることはないはずだと思い、一旦息をつく。長時間の緊張状態に肉体的にも精神的にも疲労はピークに達していた。しかし、腰を落ち着けようとしたその瞬間、嫌な予感を覚え、とっさにその場から離れる。

「何?あのタイミングで避けるのかよ!チッ、ついてねえぜ」

一発の銃声、そして聞き覚えのある声、銃弾が命中した場所は先程まで自分が居た場所。

「ダナ!貴様、一体どういうつもりだ!?」

コンピューターを壁にしてしゃがみ、銃弾が飛んできた方向からは死角になるように移動する。それと同時にホルスターから自分の
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