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ゲルググSEED DESTINY
第六十七話 勝利か敗北か
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どう補うのかをハッキリとさせなくてはいけない。そして何より――――

「我々の目的は目の前のMSの迎撃ではなく、レクイエムの発射だ。そこをはき違えるな!」

階級はなくとも指揮官としての組み分けは組織として当然存在する。そして、彼はこの場における最も高い指揮権を持つ。よって彼の命令にザフトの部隊は従い、ストライクフリーダムの接近を防ぐように攻撃する事となった。

「各機、散開して敵を攪乱せよ。レクイエム発射まで時間を稼げればこちらの勝利だ」

たった数機――――されど、その敵は油断することの出来ない相手。そう考えながらレクイエムの発射までの残り時間が迫っていた。







「クッ、どうしてこんな!これ以上、憎しみを広げちゃいけないって分かるだろうに!」

ラクスやエターナルとの連絡が取れなくなって以来、クライン派との関係は希薄なものとなっていた。元々、彼らはラクス・クラインやシーゲル・クラインという個人に対しての信奉が大きい。団結力という面ではラクスがいる限りは統一されているが、組織としては二流以下だ。何せ、ラクス個人が居なくなってしまえば瓦解してしまう。
結果、彼らはアークエンジェルに対する支援よりもラクス・クライン、エターナルの捜索に力を入れており、未だに手掛かりがつかめていない状況から組織内でも不和が起こり始めているらしい。元々アークエンジェルはエターナルを通じてクライン派と連携することが多いのも原因の一つだろう。
何はともあれ、結果的に情報網が壊滅的な状況となっていたアークエンジェルのクルーはレクイエムが発射されるかもしれないという噂程度ではあったものの情報を月都市のコペルニクスで手に入れ、彼らはその実態を確認しにやってきたのだ。そして、実際に発射されようとしていた様子を見て、それを止めるために出撃していた。

「なんでこんなものを使うっていうんだ!」

数機のザクがストライクフリーダムの射線を警戒しつつ、攻撃を仕掛ける。しかし、性能と技量の差は大きい。射線の警戒など無意味とばかりに両手にもつビームライフルが次々と敵の継戦能力を奪っていく。

『この野郎!』

ナギナタを回転させながら接近戦を仕掛けようとするゲルググとビームソードで叩き切ろうとするグフ、その様子を見て支援攻撃をしようとするガナーウィザードやC型装備を取り付けたザクやゲルググ。一斉にこれだけの攻撃を仕掛ければ或いは――――そんな淡い期待を持っていたのだろうが、キラの乗るストライクフリーダムを相手にするには不十分である。

「どいてくれ!」

接近戦を仕掛けてきた敵の攻撃を左手のビームシールドで受け止め、逆手に抜き出したビームサーベルでゲルググの腕と頭を切り裂く。ほぼ同時に攻撃を仕掛けてきたグフには機関砲によって頭部の
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