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ゲルググSEED DESTINY
第六十六話 残骸の幕引き
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「ハハハ!!凄い、凄いぞ!この機体はまさにこの僕にこそ相応しい!!」

『一体何なんだ!?あの金色のMSは!』

『クソォ、駄目だ、まともに攻撃が通らねえ!?』

黄金に輝く一機のMSが迫りくる連合のMS部隊を撃墜していく。本来、エースカラーというものは機体に色を塗ることでわざと目立たせ、味方の士気を高め、敵の士気を挫く為のものである。そして、それをある意味最も体現しているのは彼、ルドルフ・ヴィトゲンシュタインと言っても過言ではなかった。

「甘い、甘いぞ!戦いの中で敵を選べると思っているのかァ!」

『おい、ルドルフ!突出し過ぎているぞ!前へ出るのはいいが味方の戦線を乱すな!』

アレックは最早ルドルフの行動を諌める気すら起きない。精々忠告して余計な動きをしないように見張る程度だ。そうして戦線がザフト優位に進む中、複数の連合機がルドルフの機体を取り囲むようにしてミサイルを放つ。巻き起こる爆発――――連合兵は誰もがやったか、と敵の撃墜を確認しようとする。しかし――――

「僕の勇姿を刻む為に散る華となるがいい!!」

魂の叫びをあげるかのように声高々に叫びながら、爆煙の最中から全くの無傷と言ってもいい状態でそれを潜り抜け、敵を貫いた。以前のギャンよりも騎士のようなより洗練された様相を見せる機体。原型はギャンであることに間違いない。そして堅牢性を増し、大型のランスを持っている。

『グッ、ウアァァァ――――!?』

ギャンクリーガー――――ルドルフのこれまでの功績によって新たに造られた彼の専用機とも言える機体。データだけで見るなら優れた機体であるのは事実だが、製作の為のコスト、パイロットへの適性、整備性、その他開発関係において割に合わないことから、彼が一部私財を投じることでようやくの完成を経て用意された機体である。
この機体の開発と並行して多くの機体を造っていたクラウの疲労に関しては推して知るべしだろう。ギャンクリーガーの性能は核動力こそ使っていないもののセカンドシリーズとも対等以上に渡り合える機体であり、いつものごとくゴールデンカラーが施されているが、製作者であるクラウ曰くエマルジョン塗料によってビームに対する耐性がそれなりに(・・・・・)高いらしい。

「さあ、死にたいものからかかって来くるがよい!この騎士の美貌を兼ね備えた私が手ずから仕留めてやろうではないか!!」

勿論、その装甲自体防御力が高くシールドも存在する為、実体弾に対しても防御性能が不足しているという事は一切ない。ルドルフはその驚異の性能を発揮して敵部隊を次々と蹴散らしていった。尤も、本来ならばラー・カイラム所属の彼は後方で待機すべきであり、最前線に出てきているため戦線は非常に面倒なことになっていた。御目付け役といえるアレックが居なければ彼は
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