暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第6章:女の決意・男の勘違い
第3話:買い物は慎重に……挑戦はよく考えて
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ってないわね。私の旦那はこの大会で優勝確実なの! つまり大会ルールに則り勝ち進む事が出来るのよ! よく見なさい『相手を殺した場合は失格』って書いてあるでしょ! 対戦相手を殺す事なんて誰にでも出来るのよ……でもそれが本当の強さじゃない! 相手を殺さずに敗北を認めさせる事こそが、本当の強さを示す事だと言ってるの!」

「こ、殺さず敗北させる!?」
「そうよ……アンタの様な弱者には、戦った相手が生き続けるのは(いず)れ自分への報復があると思い、恐怖でしかないでしょう。でも私の旦那は、何時(いつ)何時(なんどき)襲われても、全てを返り討ちにする実力を備えているから、恐怖とは無縁で居られるのよ。強者の余裕ってやつね」

「……良いだろう。俺もこの大会に参加し、呆気なく優勝してやる!」
凄い殺気を放ちながら、私が目の前に晒したビラを睨み、大会参加を表明する。
そして、そのまま大会参加の受付所まで行き、数日後から開始される武術大会に参加した。

受付簿に名前を記載する時、勿論両手の荷物は一旦置いたのだが……私から先程のビラを奪い取ると、自分の懐に仕舞い込み闘志を燃やしていた。
だから私は、受付に大量に置いてある“ご自由にお持ち下さい”のビラ(先程のと同じ物)を貰い、綺麗に折って仕舞い込む。此方は下部が破れてないし、ちゃんと『優勝者にはエンドールの姫様とご結婚出来る』との文章も残っている。

そう、奴は知らない。
大会優勝者が姫様との結婚に繋がっている事を(笑)
根暗が闘志を燃やしているのを見て、笑いを堪えるのに必死な私。

きっと奴は優勝する……いや、優勝するだけの実力を備えている。
だから決勝戦前に、ロザリーにこのビラ(無傷版)を見せ、根暗の目的がお姫様だと思わせるのだ。
多分修羅場になるだろう……大丈夫、奴を貶めるだけ貶めたら私はロザリーを励ましてあげるんだ。

その面で不愉快な態度をとった事に後悔するが良い!
優勝は逃す、好いてる女は傷付ける、おまけに嫌ってる私にフォローされると散々な目に遭わせてあげるわ。
私を……いや、我が家を馬鹿にした報いを受けて貰う。リュカ家は怖いのよ……敵に回すと恐ろしく厄介なのよ!

「おい、用事も済んだし帰るぞ」
自分の用件(私に煽られて申し込んだ武術大会)が済むと一方的に帰宅を促してくる根暗野郎。
リュカを見ていると解るが、真のイケメンとは女の子への気遣いが必要不可欠なのだろう。
即ちコイツはダメだ!

「まだ用事が残ってるわ」
「ちっ、トロい女だ……」
絶対泣かす!

「ロザリーへのお土産をまだ買ってないのよ! アンタは彼女へのお土産を蔑ろにする気!?」
「そ、そんな事は言ってないだろ! それよりまだ買ってなかったのか!?」
アンタを嵌めるのに忙しか
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