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MS Operative Theory
統合整備計画B
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??互換性と高性能を両立させた第2機生産型MS??

 「全MSのザク化」と言っても本当にすべてのMSをザクにするわけにはいかない。ボルトやハーネスと言ったミニマムなパーツだけでなく、関節部品やスラスター、マニピュレーターやコックピットなど、比較的大きく、共有可能な部位をモジュラー化し、その組み合わせで各MSを生産しようというのが「統合整備計画」の目的であった(この過程をザクの生産ラインをベースに行うのである)。

これならば装甲や専用装備といった必要最低限のパーツのみを別個に生産するだけで、多様なMSを生産できる。逆を言えば、それまでの公国はMSに関する生産管理という発想が気薄だったのである(それまでは、事実上ザク系列のMSしか存在していなかったのだから当然なのだが)。

連邦軍がジム・タイプMSにその生産力の大半を投入したことで生産性を高めたように、公国軍はほとんどのMSを「統合整備計画」仕様とすることで、同様の効果を得ようとしたのである。

 「統合整備計画」規格とでもいうべきモジュラーパーツは、多くの公国軍製MSにも採用され、MS?06FZ(ザクU改) 、MS?09R-2(リック・ドム・ツヴァイ) 、MS?14JG(ゲルググ・イェーガー)、 MS?14F(ゲルググ・マリーネ)などの第2機生産型MSと呼ばれる機体が作られることとなった。これ以外にもMS?06F-2(ザクUF2型)やMS?09F?TROP(ドム・トローペン)、MS?07B-3(グフ・カスタム)と言った「統合整備計画」に準拠して再設計された機体も存在している。

これらの機体の間では、小は部品レベルから大はコックピット=操縦システムまでも統一されており(グフ・カスタムのコックピットは第2機生産型ではない)、高いレベルでの互換性を実現している。

 特にザクU改やリック・ドムU、ゲルググJは一年戦争末期に開発されたこともあって、MS?14A(ゲルググ)の技術がフィードバックされ、原型機をはるかに上回る性能を持つに至った(ザクU改などはジェネレーター以外のほとんどの部品がゲルググの物であった。最後期の第2機生産型MSは数こそ少ないが、ゲルググ級の性能を持つ機体であった)。

 また、「統合整備計画」は規格のパーツの組み合わせによって新型MSを誕生させた。一年戦争末期の「ルビコン作戦」に投入されたMS?18E(ケンプファー)がそれにあたる。

 ケンプファーは多数の実弾兵器と大推力スラスターを装備する強襲用MSであり、その使用やスカート・アーマーを取りつけない独特のスタイルから、完全新規の機体と思われることも多い。しかし、その実態はザクU(おそらくFZ型)のフレームを中核として、大出力ジェネレーターや大型スラスターを装備したMSであり、「統合整備計画」の派生
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