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MS Operative Theory
統合整備計画B
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機としての側面を持っていた(マニピュレーターやコックピットは第2機生産型であり、装備もリック・ドムUのジャイアント・バズーカとシュツルム・ファウスト=パンツァー・ファウストを流用していた)。

 なお、ケンプファーには試作機のYMS-18(プロトタイプ・ケンプファー)とビーム兵器装備型のMS-18F(ケンプファービーム兵器装備型)が存在されたとする資料もあり、YMS-18はU.C.0080年代中期のゲリラ活動で使用されとの話(機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル 天空の学校)があるが、MS-18Fはペーパープランだった可能性が高いようだ

 このように多数のMSの間に互換性をもたらした「統合整備計画」であったが、「計画」に準拠していないMSも多かった。実際、一年戦争末期の大規模会戦となったソロモン戦やア・バオア・クー戦に参加した公国製MSの大半は、通常のMS?06F(ザクU)やMS?09R (リック・ドム)であり、結局「統合整備計画」仕様のMSは瀕死のジオン公国軍を救うことはできなかった。

 確かに「統合整備計画」で整備されたMS群は高い互換性を持っていたが、前線に配備されるMSは雑多にならざるを得ず、現実には「統合」も「整備」も不完全な形となってしまった。これに「計画」非準拠型MSやMAが加わるのだから、現場の混乱は少なからむものであっただろう。

 また、第2機生産型MSは確かに強力な機体であったが、他のMS都の性能さ、特に機動性が大きく異なり、共同戦線を張るのが難しいという一面もあった。スラスター推力は大幅に上昇していたが、推進剤量が原型機と変わっていないため、実質的な稼働時間が短くなりがちなのも問題であった。

 結局、最高クラスの性能を誇ったはずの第2機生産型MSは、終戦間際の局地戦と限定的な繊維機でしかその力を発揮できず、次々と破壊、または部品の供給不足で稼働不能に陥った。

いかに高い互換性を持つMSであっても、国家規模のバックアップと部品供給がなければ長期的な運用は難しかったのだろう。

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