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MS Operative Theory
MS開発史
水陸両用MSA
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??ズゴック開発へ至る道??

 極端な言い方をするなら、MS-?06M(水中用ザク)は「水を舐めた」MSであった。MSである以上、人間型のフォルムを完全に捨て去ることはできないが、水中用ザクはあまりにも「人型」であり過ぎた。

 人間が訓練を積んでも、水中で魚に勝てない。別に魚型のMSを作れというのではない(そんなことをしたら、水陸両用ではなく水中用MAになってしまう)。だが、兵器における「人間」=MSと、同じく兵器における「魚」を合体させた「半漁人」である必要性はある。

 兵器における「魚」は潜水艦であると想定できる。潜水艦の、水の抵抗を徹底的に減らした余計な突起物がないスリムな形状や、深度数百mの水圧に耐える耐圧殻などの構造をMSに盛り込めば、理想的な水陸両用MSが開発できるはずであった。

 このような設計思想に基づいて開発された機体がMSM-?03ゴッグである。

 ゴッグは、局地戦用MSの代名詞MS-?09ドムを生みだしたZIMMAD(ツィマッド)社が開発した機体で、マシンが任やバズ―カなどの携帯兵装を廃止、関節などにシーリングを行い(首すら胴体と一体化した)、さらに水中航行時には湾部を肩装甲内に収納するなど、徹底した「潜水艦」化が行われている。

 このような水の抵抗の軽減と、MS?-09ドムで採用した熱核ジェット・エンジンの技術で転用した、熱核水流エンジンを搭載することで、水中での最大速度は70ノットにも達している(この数値は、旧世紀の攻撃型原子力潜水艦の約2倍に当たる)。更に冷水式大出力ジェネレーターにより、メガ粒子砲の使用を可能とするなど、水中用ザクを上回る画期的な期待であった。

 だが、ゴッグも地上での機動力や火力に問題を抱えていた。そこで出現したのがゴッグと競合する形で開発されていた、MIP(エムイーペー)社のMSM?-07ズゴックである。

 ゴッグは水中での運用に重点を置いた機体であったが、ズゴックは陸上での使用も考慮されており、ジェネレーターや推進器は水冷/空冷両方式のハイブリッド型を採用した。これにより、水中のみならず陸上でも長時間の運用が可能となった他、メガ粒子砲もゴッグのものに数倍する威力を獲得した(ゴッグのメガ粒子砲は収束機構を持たなかったが、ズゴックのものは収束機構を持つほか、腕部に装備されたことでフレキシビリティも向上している)。

 卓越した性能と機動性により、水陸両用MSの決定版という評価を不動のものにしたズゴックは、公国軍地上戦力の主力の一角を占めることとなった。





補足事項

??性能向上と特殊仕様化??

 最初は水中航行能力や水圧対策を念頭に開発されていた水陸両用MSはMSM?-07(ズゴック)やMSM?-03C(ハイゴッグ)に代表される
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