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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第68話:怒らせる・笑わせる・泣かせる……何が目的?
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この伝説の勇者に託し、世界が平和になるのを祈るべきだ。こんなくだらない事の賞品に使うのでは無く、本来の持ち主に返し正しく使用して貰える様にするべきだ!」

「ほ、本当にその者が伝説の勇者なのか? 世界を平和に導く勇者様なのか!?」
先程まで憮然としていた王様が、驚いた表情で立ち上がりシンちゃんの方へ歩み寄る。
まるで縋るべき何かを見つけたみたいに。

「そうだ。彼に兜を託せば、世界を平和にすることに近付く……残りの武具もこれから手に入れるから、安心して政務に勤しめ」
シンちゃんを見て、パパを見て……大きく頷くと、部下に何かを指示する王様。

「勇者殿……疑う訳ではございませんが、皆の目の前で天空の兜を被って下さい」
そう言うと部下の人が持ってきた立派な箱に入った天空の兜を差し出し、シンちゃんに被る様お願いする。

「あ、はい……」
シンちゃんも促されるまま箱の中に両手を入れ、兜を取り出すと頭へ装備する。
最初は大きかった兜だが、スルスルと縮まりジャストフィットしちゃいます。

「「「おぉ〜!!」」」
其処彼処から聞こえる歓喜の響めき……
目の前に世界を平和にする伝説の勇者が現れたのだから当然だろう。

「どうか……どうかよろしく頼みます! 世界を……人々を救った下さいませ!」
遂には泣き出し、シンちゃんとパパに握手する王様……
困惑顔のシンちゃんと、この事態を演出したパパのウンザリ顔が笑えた。







色んな意味で居たたまれない雰囲気だったらので、早々に城から退散し宿屋に集まる私達。
……納得いかん!
パノンはどうした!? 何故私にお笑いを提供しない!!

「ほ、本当に勇者だったんですね俺……」
「本当に勇者だったんだね……君」
こっちには勇者が居るから、無駄な御触れを出してないで兜よこせって言った張本人(パパ)が、“シンちゃんマヂ勇者”に驚いてる。

「え、リュカさんは俺が勇者かどうかを疑ってたんですか!?」
「いや……真偽は兎も角、証拠が今まで無かったじゃん! だから周囲の人達の思い込みかも……ってのは無視出来なかったんだよね(笑)」
そんな疑い持ってるのに、何で強気発言で兜せしめてるんだよ!?

「俺もその点は疑ってましたけど……スタンシアラ王家を怒らせてまで、俺が勇者だから兜よこせって言った人の言葉とは思えない……俺が本物じゃ無かったら、あの場はどうしてたんですか!?」
「全力で逃げた!」

流石だ……
この男の無責任さは常人の思考を凌駕する。
でも、そんなことより私はパノンを見たかった!

「ところで……リュカ殿とウルフに伺いたいのだが、順番待ちをしている最中のあの騒動は、この状態を呼び込む為の芝居だたのか?」
ザ・常識人のライアンちゃんが
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