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銀河転生伝説 〜新たなる星々〜
第13話 第二次ダレダン星域会戦
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の気になれば1個艦隊ぐらい動かせるでしょうね」

「なるほど……そこは盲点でした」

「まあ、私が叩きつぶせば問題無いわね。レオーネ・バドエル……グリルパルツァーを倒したその手腕、見せてもらおうかしら」

そう言ったマリナの目は、得物を狙う鷹の目であった。


* * *


宇宙暦807年/帝国暦498年 7月19日。
ダレダン星域へと侵入したマリナ艦隊は既に待ち構えていたティオジア軍バドエル艦隊と睨み合う。

ティオジア軍の指揮官バドエルは数多の激戦をくぐり抜けてきた歴戦の勇士であり、帝国軍の司令官であるマリナは実戦経験こそ少ないものの演習やシミュレーション上とはいえ銀河帝国の名立たる名将たちを尽く連破した新進気鋭の天才である。

この両者が今、激突しようとしていた……。

「撃て!」

「ファイエル!」

両軍が睨み合っていた時間はそう長くは無く、直ちに砲撃が開始される。

マリナ艦隊8100隻に対し、バドエル艦隊は7400隻。
艦数ではマリナ艦隊が多少上回るものの、それほど大きな差というわけでもない。

マリナ艦隊は両翼を交互に出してバドエル艦隊の両翼に攻撃を加えるが、バドエルも柔軟に対応し、戦線は早くも膠着状態に陥った。

「そろそろ頃合いかしら、敵の中央に砲火を集中させなさい!」

両翼の動きに気を取られていたバドエル艦隊は、この突然の猛攻に面食らった。

マリナ艦隊による攻勢は6時間に及んだが、それを耐え切ったユリアヌスの防戦能力はやはり群を抜くものがあった。

「中々固いわね。下手に無理押ししても反撃に遭うだけ……ここらが潮時かしらね。全軍、いったん退くわよ」

嵐のような攻撃の後の唐突な撤退行動に、ティオジア軍は唖然と見守るしかなかった。

否、バドエルであれば付いていけたかもしれないが、それを全軍に求めるのは酷な事である。
特に、先程マリナ艦隊の猛攻を支えきり消耗しているユリアヌス分艦隊は逆撃に打って出る余力を残していなかった。

・・・・・

翌20日、再編成を済ませたマリナ艦隊は前日と同様に攻勢を仕掛ける。
しかし、その勢いは前日と比べて明らかに劣っていた。

「んん〜? 攻勢を掛けてきた割には積極性に欠けているな……。それに、敵の数が前より少なくねぇか?」

「先日に比べて若干少ないような気はしますが……」

「………そうか、しまった! これは罠だ、伏兵に注意しろ!」

バドエルはマリナの思惑に気付いたが、しかし、少しばかり遅かった。

「右方より敵の新手が出現!!」

「ちっ、遅かったか」

マリナ艦隊の別動隊1000隻がバドエル艦隊右翼のラミン分艦隊へ向け突撃を開始。
側面を突かれたラミン分艦隊は艦列を乱し、
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