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クラディールに憑依しました
彼女のリハビリが始まりました
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る。戦闘中は出来るだけ摺足を意識しろ、すっ転ぶぞ」
「わ、解ってるわよ、それくらい!」


 ガクガクの動きで細剣を突き出すが、今にも全力疾走しそうな勢いがひしひしと伝わってくる。


「全然成ってねー。自分に出来る事を思い出せ、前に出した足は爪先から上げろ、踵を離すのは最後だ」
「解ってるって――――言ってるでしょ!」


 アスナのリニアーが発動する――――スピードが戻った。

「――――戻った!?」
「いや、全然駄目だ。何故か知らんが無駄な動きが増えまくってる。一回全部スローモーションで動いて見ろ」
「…………何でそんな事しなくちゃいけないの?」
「ソードスキルってのは本来システムサポートが無くても打てるんだよ、スローで動けば勢い任せの無駄な部分が見えてくる」

「そんな事しなくても、もう大丈夫よ」
「――――――――いいからやれ、無駄が無ければスローで動いてもバランスを崩さん」
「………………わかったから、ちゃんとやりますから…………」


 ゆっくりと踏み込みを始めたアスナは――――爪先を上げる時点でプルプルしていた。


「――――なッ!? なんでッ!?」
「前に体重を掛け過ぎだ。重心を少し後ろにずらせ、ステップを使えば問題ないが、システムに頼り過ぎだぞ」


 何とか爪先を上げたアスナだったが、今度は踵を持ち上げる事が出来ない。


「くっ!?」
「歩幅を広げ過ぎだ、後ろ足の踵を先に上げてどうする? 前に出した足の踵を上げろ。爪先から踵、後ろ足で送り出す」
「解ってるってばッ!」


 焦りか? キリトとのレベル差を気にしてるのか、前に前にと全力で飛掛かろうとしてる。
 ――――こりゃあ朝まで掛かるな。噴水の傍に座っていたリズは目を擦っていた。


「長くなりそうだから先に帰って寝てろ」
「………………悪いけどそうさせて貰うわ、あたしももう限界――――シリカ、帰るわよ」


 アルゴの膝枕で熟睡しているシリカをリズは軽々と持ち上げて歩き出した――――あいつのSTRも洒落にならねぇな。
 それから明け方までアスナのフォーム修正は続き、朝から出発予定だった迷宮区攻略は、昼過ぎまで延期となった。


………………
…………
……


 宿に戻ってサチを部屋に避難させた後、迷宮区から帰ってきたケイタ達を何とか落ち着かせた。


「これからは俺がサチの分まで前衛を支えるからさ、無理にサチを前衛に転向させるのは止めにしよう」
「でも、それじゃキリトに悪いだろ?」
「俺は大丈夫だよ、テツオも居るし充分やっていけるさ」

「…………まあ、キリトがそう言うなら――――なあ? やっぱり今日はサチに会っちゃ駄目か?」
「夜も遅いし、会ってもサ
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