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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#15 ジェイドの疑念
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る訳ない、と強く思っていたから。

(よかった……。2人とも信じてくれた。普通なら信じられないような事なのに。それに……やっぱり嬉しい。信じてくれてるって言ってくれるのは)

 アルは、心の中からほっとしていた様だ。そして、特にイオンには感謝をしていた。


 この時ジェイドは、別の事も同時に考えていた。

(過去が無い…… まさかとは思いますが、 同位体複写技術(フォミクリー)を流用して……? いや あれは、生物に対しては禁止されてる禁忌の術のはずですし。おいそれと流用出来る代物でもありません。……万が一、彼と瓜二つの人物でもいたら…… その線もありますが…… その時は考えないといけません……ね)

 ジェイドは、そのまま険しい、難しそうな顔をして考え込んでいた。

「ん……? やっぱり何か不満だった? ジェイド。……悪いんだけど、オレも判らないんだ。それに、正直言えば、オレの方が知りたいくらいだよ」

 アルは、ジェイドの顔を見て、少し不安になった為聞いてみた。だが。

「いえ、そんな事はありません。……少し考え事をしていただけです。それに、貴方の事は町の…… アクゼリュスの人達に、しっかりと頼まれましたからね。 ですから、面倒はしっかりと見ないといけません。約束を反故にするのは軍人として有るまじき行為ですから」

 ジェイドに…… 笑いながら言われた。

(面倒って…… オレ、歳下だけど……そんなに子供じゃないよ)

 アルはそう思っていた。……でも、この世界について、アルの知識は殆ど無いに等しい。後付の知識だから、と言うこともあるだろう。そして、実際に見た事無い物もたくさんある。だから、面倒を見る、と言う言葉には引っかかるモノがあるが……、ありがたくも思えていた。

 そんな時、イオンが話す。

「それに、僕は貴方の言う、頭の中に響く《声》、そしてその内容が気になりますね……。 聖なる焔(・・・・)…… そして解放(・・)……ですか」

 今度はイオンが何やら難しい表情をして考え込んでいた。だけど、アルも気になった。イオンの言葉を訊いて。

「あれ!? イオン、ひょっとして……言葉の意味がわかるの?」

 アルも、それは知りたい内容だ。言葉の意味すら判らないから、酷く困惑してしまうのだ。

「いえ…… ちょっと確信がもてないんです……。思わせぶりな事を言ってしまって、すみません……」

 イオンはそう言っていたけど、やっぱり表情が険しい。その表情から、安易に話をしたら不味い事なのだろうか? とアルは思った。
 だから、とりあえず。

「うん。判ったよ。なら……確信がもてれば……よろしく頼めるかな?」

 そう返した。
 イオンは、アルの表情から、気を遣わさせて
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