第二十七話 反撃開始
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ミネルバがベルリンに辿り着いたときには既にそこは死屍累々の死戦場だった。アークエンジェルと連合が戦っている上に、ザフトの前線司令部とは連絡が取れず、情勢は混乱している。
「アークエンジェルもこの戦闘に介入してるんですか!?」
アスランはその報告を聞いて驚愕する。他のMSパイロットも顔を顰めたりと苦い顔をするばかりだ。
「まあ、何にせよ―――俺たちの敵は連合だ」
『そうね―――思惑がわからない以上、共闘は難しいけど無視ってわけにもいかないわ』
ハイネが悪くなった場の空気を少しでも弛緩出来るようにするためにそう言う。グラディス艦長はそんな中でも自分の役割を果たす為に軍務を全うするように命じた。しかしながら現在出撃できるMSの数は少ない。
シンのインパルス、アスランのセイバー、ハイネのグフの三機のみだ。レイやルナマリアのゲルググも一応は出撃が可能なものの修理が間に合っておらず、今の状態で出撃しろと言われても難しいだろう。
「チッ、俺のゲルググの修理が間に合っていれば……」
マーレは悔しそうに自身が出撃できないことを嘆く。アークエンジェルが介入していることにアスランは躊躇う様子を見せるが、敵が連合であることに違いないと、そう思い直して出撃の準備を整える。
『とにかく、連合の大型兵器は街を壊滅状態にしているわ。今すぐ発進して頂戴』
「了解しました」
「OKだ。叩き潰してやるよ」
「分かりました」
三者三様に返事をし、出撃する。
そうして出撃したMSの中で最も機動力の高いセイバーが一番最初に接近する。
「こちらはザフト軍特務隊フェイスのアスラン・ザラだ。これより連合軍の敵大型MSに攻撃を仕掛ける!なお、アークエンジェルとその部隊に告げる。そちらが撤退しない場合、敵と認識し行動させてもらう」
回線を開き、警告する。まだ割り切れたわけではない。しかし、決断しなければいけないのだ。故にキラやカガリも敵として扱う。こちらから討つとはいえない。だが、邪魔をするなら討たなきゃいけない。
『アスラン!?そんな、今の僕達の目的は同じだろう!?』
確かに、お互いの目的はあの連合の大型兵器を止めることだろう。とはいえ今彼等が協力関係になったとしても彼等もまたザフトにとっては倒すべき敵であることには変わりない。彼等の立場は未だテロリストなのだから。
「お前達のしていることは本当に正しいのか?お前達の行動で虐殺を止めたからってそれは認められる行為なのか!」
『少しでも多くの命を救おうとすることの何が悪いって言うんだ!』
「確かに、お前達がこの破壊を止める為に戦っていることは分かる。無意味だとも言いはしない。だが、それは本当に今お前達がすべき事なのか!」
『救える命はまだあ
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