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アマガミフェイト・ZERO
十三日目 十二月三日(土) 後編
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笑みは崩れない。
「そんなもので、バーサーカーの宝剣を止められるものかよっ。奴らをぶっつぶせ!」
 水の球が、ぶつぶつと泡立ち始め、真ん中から徐々にへこんでいく。三叉槍を掲げ、魔力を球に注ぎ続けているキャスターの顔が、歪んだ。
「押し負けてるわよっ」
「んなこたぁ、見りゃ解るっ。だが、これが限界だ……。くっ、だ、駄目だ、砕かれるっ」
「いったん引くしかあるまいっ。キャスター、波の力で範囲外まで全員を移動させれるかっ」
「出来るが、水球が消えちまうぜっ。間に合うか解んねぇぞ!」
「だがやるしかあるまいっ」
「キャスター、私が時間を稼ぐわ」
 セイバーが衝撃波に抗いながら前に出る。
「まったく、ほんと不愉快。こんな形で、私の由来を晒さなければならないなんて」
「どういうことだ、セイバー!」
「私の特性で、少しの間は受け止められると思うわ。だからその時間を使って、逃げる準備をしなさいって言ってるの。でも私もちゃんと助けるのよ、キャスター」
「へへっ、解ってるよ。後が怖そうだからな」
「セイバー、恩に着る」
「別に礼なんていらないわ。まずはあのバーサーカーを倒さない事にはね。さぁ、始めるわよっ」
 水球が消え、バーサーカーの宝剣が凶悪な勢いと取り戻し、三人に襲いかかった。赤い輝きの前にセイバーがその身をさらす。セイバーの身体が魔力で発光し始め、盾を構えてエクスカリバーを迎え撃つ。
「これで、終わりだぁ」
 バーサーカーの宝剣が振り降ろされ、巨大な水しぶきがあがった。衝撃波と共に海が左右にもの凄いスピードで割れた。
「……滅滅滅滅。邪魔モノ、滅」
 宝剣の輝きが消え去ると、後には何も残っていなかった。
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