暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第三話
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「な……!?」
「《本物のシャノン》を説得するのは苦労したよ。まぁ、結局過去のグリーヴィネスシャドウを貸してくれるだけだったんだけどね……。だから刹那ちゃんも、本質的には《偽物》」
「まて!《本物のシャノン》ってなんだよ!?陰斗は……あいつは何者なんだ!?」

 すると、今まで黙っていた千場が口を開いた。

「その答えは、お前が我々の計画に協力してくれるというならばおのずと導き出されてくるものだ。今回お前を呼んだのは、我々が開発しているVRワールド、《ジ・アリス・レプリカ》の完成に協力してもらうためだ」
「《ジ・アリス》……」

 その名前に、清文は少し聞き覚えがあった。

 VR機器が整う数年前の話だ。意識不明になって倒れ、目が覚めないという事件が、主に東京の周辺で多発した。被害者は一様に携帯端末に《ジ・アリス》というファイルをダウンロードしており、また、それを複数の共通人物から渡されていた。

 レプリカ、ということは、彼らがつくっているのはその贋作……?


「――――『世界の果てには、六つの門があって、そこから膨大な魔力があふれている。その門にはそれぞれ守護する神がいて、人はそれを《六王神》とよんだ。世の中のあらゆるものにはそれを守護する神がいて、人はそれを、《六門神》と呼んだ』――――」
「……《六門神話》」

 それは、清文が幼いころから親しんできた物語の最初に必ずあった、始まりの言葉。

「まさか、《ジ・アリス》って……」
「そう、あの世界は、六門神の加護を受けていた。あの世界はもう消滅してしまったけど……俺は、あの世界を、六門神のいる世界を見てみたい」

 
 それが幼いころからの、小波の夢―――――。六門神がいる世界に行ってみたい。

 彼女がその夢をなぜ抱いたのかはわからない。けれど彼女は、ずっとその夢を実現させるために、あらゆる手段をとってきた。

「《レプリカ》はもうほとんど完成しているんだ。後は世界を安定させるだけ――――。清文、君をはじめとする五人のテストプレイヤーを《レプリカ》に送り込む。それであの世界が正常に作動しているかを確かめてくるんだ。それが君の仕事。そして――――それが終わったら、君を日本に返すことを、俺が子供のころから憧れてきた六門神たちと、この実験にかけて誓おう」
「………!!」

 そこまでして――――この計画を成功させたいのか。

 なんという……なんという意志力。

「わかった。俺はできる限りあんたたちに協力しよう。ただし、終わったら必ず俺を返すと約束してくれ。それも、俺が死んだらおわり、っていうオチじゃないように」
「誓おう。そうだな――――期限は最大でも一年。どうだい?」
「――――了解」
「契約完了だね」

 小波は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ