暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第32話 白銀と漆黒T
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タイプ、クエストイベント等にいるタイプ、そして 隠されているBOSS等。
 一貫して言えるのは、そのどれもが決して侮れない相手だと言う事。強敵だと言う事だ。

 安全マージン等は存在しない、と言える程に。今まで前線で戦ってきた身からすれば、それは痛い程、身に染みている。

「確かに……。クラインの言う通りだ。……普通(・・)、なら」

 その時、だった。
 クラインの話を訊いていたリュウキは、不敵な笑みを零しながら、答えないキリトの代わりに話しだした。

「あん?」

 クラインはその笑みに、言葉に引っかかっていたようだ。視線をキリトの方からリュウキに変えた。

「クラインとは別の理由で、オレは此処(アリ塚)に来たんだよ。 オレもたまにはパーティを組んでみようか? と思ってな。だから キリトを探していた」

 リュウキは、そう答えると、キリトの方を見た。

「は……?」

 キリトは、リュウキの思惑が全く理解出来なかった。だが、冷静に言葉の1つ1つを思い返し、そして理解する事が出来た。できて、思わず 唖然としてしまっていた。

 正直、これまでリュウキから誘いを受ける事等 無かった。

《リュウキは、誘いはしても、誘われはしない》

 そんな存在だったんだ。
 そして、彼が頑なに1人でいる事には、何か訳があるとは思っていたが、それを訊くのはマナー違反だ。この世界ではなく、現実世界での事の可能性が高いから。

 だから、訊けない。でも、リュウキとパーティを組むのは正直ありがたい事だった。多分、攻略組であれば、誰しもが そう思うかもしれない。

 でも、それでも、今キリトは受けるわけにはいかなかった。
 
 今回の戦いは、1人じゃないと意味が無いからだ。100%アイテムを入手するのには1人じゃないと不可能だから。1人加われば、確率は半分、50だ。それでは意味が無い。どうしても、欲しいアイテムだから。

 だからこそ、キリトはリュウキの誘いを断ろうとしていた。キリトの葛藤は、数秒に及んだ。そして、断ろうと返答する前に、リュウキはキリトの考えを見越したように続ける言った。

「キリト。オレの目的はその年イチMob《背教者ニコラス》を《視る》事だ。……ドロップアイテムには興味はない。だから、仮に オレにドロップしたとしても無償で譲る。視る為だと言っても、キリトと一緒だったら、大分楽になるから、な」

 リュウキの言葉を聞いて キリトは再び言葉が詰まる。リュウキはキリトの考えを知った上でそう言っていたのだ。

『全てをキリトに譲る』

 そう、キリトの目的は《背教者ニコラス》が落とすと噂されている≪蘇生アイテム≫だ。
 それが、キリトが異常なまでにレベル上げに邁進してきた理由。

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