暁 〜小説投稿サイト〜
アイーダ
第三幕その四
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ーダもそれはわかっているのだ。しかし。
「嘘です」
 こう言うしかなかった。どうしてもだ。
「嘘だから貴方は今動こうとされないのです」
「帰って下さい」
 最も言いたくはなかった言葉を遂に出した。
「もう貴方に言う言葉はありません」
「どういうことだ」
「私を愛して下さらないからです」
 ラダメスに対して言う。言葉も表情も壊れそうになるがそれでもそれに必死に耐えながら言葉を続けるのであった。痛みに耐えながら。
「ですから」
「ならば・・・・・・いや」
 アイーダからは顔を背けはしない。しかし苦い言葉を述べた。
「私はそなたを」
「それでは」
「・・・・・・わかった」
 アイーダから目を離さず遂に苦い言葉を口にした。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ