第14話 仲良くケンカしなって言うけど……じゃぁ具体的にどうやってケンカすりゃ良いんだよボケがぁ!
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を置き眠たそうな顔をしたままだるそうに答えた。
「あぁ、こいつは俺のガキだ」
迷う事なくそう言い放った。
それを聴いた瞬間、辺りの空気が一瞬にして冷め切る感覚を感じた銀時は、今まで感じていた眠気が一瞬の内に吹き飛ぶのを感じ取り目を大きく見開いて回りを見回した。
「ぎ、銀さん……あんた、子持ちだった……のかい?」
「て、てっきり……独身かと……思ったんですけど」
恐る恐る尋ねる高町夫妻。どうやら今の今まで銀時は独身だと思っていたようだ。
そして、当の銀時と言えばそんな事かと安堵しつつも……
「あぁ、そうだけど。因みにこいつは俺とは血の繋がりはねぇんだ。ま、昔道端で落ちてたのを拾って、此処まで育てたって奴だな」
「つまり、その子は拾い子なの?」
アリサがなのはを凝視しながら尋ねる。対するなのはも始めて見る同年代の子を物珍しそうに見ている。
嫌、実際にはなのはが見ているのはアリサやすずかが着ている普段着だ。
動きやすさを兼ね備えた裏腹で、美的センスを兼ね備えた春着である。普段から江戸の着物しか着た事のないなのはにとって、アリサ達が着ているその服装はとても珍しく映ったのだろう。
「変わった着物だねぇ。江戸にはそんな着物ないよ」
「え、江戸?」
いきなりぶっ飛んだ事を言うなのはにアリサも返答に困った。以前も言われた通り、この世界では江戸は既に終わっている。実際には500年近くも前の時代だ。
しかし、銀時達にとっては現代なのだ。その辺のギャップが話しの食い違いとなっていたのであろう。
「あぁ、気にしなくて良いよ。こいつちょっと頭のネジが2,3本飛んでるみたいだからさぁ」
「人を馬鹿みたいに言わないでよ! 私が居なかったら仕事も禄に取れない癖に!」
「んだとゴルァ! お父さんになんて口の聞き方してんだてめぇは!」
早速親子喧嘩が始まってしまった。江戸でも普段やってる事なので二人にしてみれば何ちゃない事なのだが、見慣れていない者達にとってはとんでもない光景でもあった。
年の離れた親子が激しい口論を始めているのだから。
「大体おめぇは何時も何時も節約だの倹約だのうっせぇんだよ! 何時も言ってるだろうが! 金が入ったらそれを元手に俺がギャンブルして100倍にも200倍にも増やしてやるって言ってるのによぉ!」
「そう言って何時もスッカラカンになって帰って来るじゃない! そんな危ない橋に大切なお金を預けられないよ! 倒壊寸前のビルに入る位出来ない事だよ!」
「良いんだよ! たまには負ける日だってあるんだよ。次は絶対勝つ! 何せ俺には勝利の女神が微笑んでくれているんだからなぁ」
「勝利の女神じゃなくて貧乏神がついてるんじゃないの? 大体そう言って私お父さんが勝ったの聞
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