暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜銀白の剣士〜
第4話
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


Side 渚


 朱乃先輩のお言葉に甘えて膝枕をしてもらい、そのまま寝てたら5限目をサボってしまった。部室にはいつ来たのか知らないけど、リアス先輩も来ていたのでなぜ起こしてくれなかったのか謎だ。

 そして、授業と部活を終えて帰路についている。リアス先輩は用事があるらしいので、三人での帰宅だ。

 兄さん、アーシアさんとたわいない話をしながら歩いていき、そして家の前まで着いた。そこから、兄さんとアーシアさんの様子がおかしくなった。

 兄さんは急いで、ドアを開けて家の中に飛び込んでいく。何事かと思って追いかけていくと、そこには見慣れない女の子二人と談笑している母さんがいるだけ。何を焦っていたのだろう?

「でね、これがイッセーとナギの小学生時代の写真なの」

「か、母さん?」

「あら、みんなお帰りなさい。どうしたの? 血相変えて」

「はぅぅぅぅ。よかったですぅ」

 アーシアさんがその場でぺたんと座り込んでしまった。この二人は危険人物なのか?

 そう思って、二人の女性を見ると胸元に十字架が輝いていた。キリスト教の関係者だろう。二人が心配していたのはこれのせいらしい。しかも、そのうちの一人にはどこかで会ったな気がした。

「こんにちは、一誠くんに渚くん」

 兄さんは緑色のメッシュが入った女の子の傍の、布に巻かれた物が気になるらしい。悪魔じゃない僕にも、あれは聖なるものだとわかる一品だ。

 そして、僕と兄さんに微笑んでいる栗毛の女の子。やはりどこかで会ったような気が―――っと、そうだ。あの子か。

「久しぶ「はじめまして」

 僕がしゃべろうとしたら、兄さんがかぶってきた。そして、兄さんは彼女のことを思い出せないらしい。

「兄さん? 覚えてないの?」

「なにを?」

 無理やり感を感じる笑顔で兄さんはこちらを向いた。

「渚くんの言うとおりだよ。覚えてないの?」

「だから、なにを?」

 再度、兄さんは僕らに訊いてきた。

「兄さん、彼女はあの写真の子だよ。紫藤イリナちゃん。よく遊んだだろ?」

「ナギ言う通りよ。紫藤イリナちゃん。この時は男の子っぽかったけど、今じゃ立派な女の子になって、お母さんもびっくりしたのよ」

 母さんが写真を出して、イリナを指しながら言った。兄さんは何度も写真と見比べている。確かに、だいぶ変わったのでわかりにくいだろう。

「久しぶりだね、イッセーくんに渚くん。もしかして、私のこと男の子だと思った? まあ、確かに女の子っぽくなかったし、私より渚くんの方が女の子ぽかったからしょうがないか・・・・・・。でも、お互い、しばらく会わないうちにいろいろあったみたいだね。ほんとう、再開って何があるかわからないね」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ