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少年は魔人になるようです
第25話 決着は嵐の前のようです
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必殺が追従し、虹色に輝きながら突き進んで行く。


「『造物主ノ理!!!』」


それを『造物主』は、全エネルギーを集約した拳で受ける。

しかし、その拳は赤と金の螺旋によって抉られ、螺旋は体を貫く。

周りの虹は拳の影響を受けない為、そのまま『造物主』の四肢を刈取る。

残ったエネルギーは『墓守人の宮殿』を貫き、宇宙空間まで飛んで行った。


「ヒャッハァァァ−−−−!!すっげえな愁磨!!」

「【まぁ、お前らが時間稼ぎしてくれなきゃ無理だったな。】」

「急ぎましょう。早くしないと儀式が完成してしまいます!!」

「『行かせて、なる・・・ものか・・・・・・!』」


四肢を無くし、腹の8割が無くなりながらも『造物主』は立ち上がる。

足が無いから、正確には浮き上がる、だが。


「『貴様等如きに、我の悲願を・・・我等の幸福を邪魔させるものか・・・・!!』」

「【みんな、先に行け。俺はこいつに引導を渡してから行く。】」

「結局お前が……とか言ってる場合じゃないな!!行くぜ!!」


疲れ果てているだろう体を引き摺り、五人が最奥の部屋に走って行った。


「【さって、『造物主』。お前は】勘違いしている所がある。」


≪禁忌ヲ犯シタ救世主≫を解き、『造物主』に話しかける。


「『この後に及んで・・・、なにを・・言うか。』」

「言わせてもらうなら、だな。

俺は『お前のやり方』を否定しただけで『お前』を否定していない。」

「『なにを、言っている・・・・・・?』」

「これからゆっくりとこの星の在り方について話そうぜ、って事。」

「『フ、フフ・・フハハハハハハハアハハハハ!!!

我の一人相撲だったと言う事か!所詮は貴様の手の上か!!』」

「合って無くもないが、まぁ今はそれで良いや。」


言いつつ『造物主』にメガザルを掛けて全快させる。

無論、こんな事が出来るのは≪Alucard≫でストックがあるからだけどな。


「『そうかそうか、ならばこの、既に発動している『無に帰す魔法』も止めてしまうのか。』」

「それは、外の連中がやるさ。旧世界人と、魔法世界人が協力して、な。」

「『クククク・・・・・』――『魔人』殿。私のやった事は間違いだったのかな?」

「それがお前の正義だったんなら、俺は否定しないさ。」

「そう、か――――。」


それきりどちらも喋らず、外からは魔法陣が展開する音と、お姫様達の怒号が聞こえて来た。


Side out



Side エルザ


「エルザ様、これでよろしいのですか!?」


私とアリカの付き人役?の少年、クルト君が叫ぶ。


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