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IS クロス Zero 〜赤き英雄の英雄伝〜
Mission 7  新たな男性適合者
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---更衣室

「大変だったね」

「あぁ」

あの後も同級生、上級生が入り乱れて僕たちに襲いかかった。
疲れたなぁ。何であんなに騒ぐんだろう?

「ねぇ? なんであんなに騒ぐのかな?」

「IS操縦者で男は俺たちだけだろう?基本ISの訓練なんて男が居ないのだから物珍しいのだろう」

「僕たちだけ……うん、そうだよね」

そう『僕たちだけ』。よかった。ばれてないみたいだ。

「早く着替えろ、遅れるぞ」

「もう着替えたの!?」

「シャルルが遅いだけだ」

「あ、うん」

「ほら、はやく」

「あ、あの、そんなに見ないでくれるかな?恥ずかしくて」

「ん?あぁ、すまない。さすがに同性とはいえ初対面では恥ずかしいか。分かった。俺に男色の気は無いからな」

くるりと背を向け、「早くしろ」と付け足すゼロ。
よ、よかった。言い訳が苦しかったけど違和感を持たないでくれて。
『男色の気』か、今の僕は完璧に男の子に見えてるのかな?喜ぶ所なんだろうけど、ちょっと悔しいかな。

「終わったか?」

「う、うん!じゃ、行こうか」

「分かった」



Side --- ≪ゼロ≫
 
「本日から演習を開始する」

一組と二組を見渡せる立ち位置でチフユが言い放つ。
演習……か。そういえば基礎的な訓練はしていないな。これからの役に立つといいが。

「……鳳、オルコット。戦闘の実演をしてもらおう」

二人ともしぶしぶといった様子で前へ出る。

「専用機持ちだからってこういう事に引っ張り出されるのはねぇ……今怪我だってしてるのに」
「こういうのは……なんだか……見世物みたいであまりいい気はしませんわね」

「お前ら、もう少しやる気を出せ」

絶対に怒られると思ったのだが、チフユは落胆しただけで咎める気配は微塵も感じられなかった。
なんでだろうか?

「で、対戦相手だが……」

「うひゃぁぁぁぁあぁぁぁ!!!! どいてっ!! どいてくださいぃ!!!」」

喋り始めたチフユの言葉を遮るように大音量で、叫びながら落ちてきた対戦相手と思しき人物。
緑色のISに乗ったパイロットは……マヤ!?
落下地点はこのままだと俺たちの真上。周りの生徒たちはすでに察したのか退避している。
リンに教えてもらった局部展開をすれば間に合うか!?

「アームパーツ、レッグパーツ展開!!」

落下地点が少しずれているな。ダッシュで十分か。
そう判断し、ダッシュを使用し落下予想地点へ移動し、上を見上げる。
もうすでにかなり迫っているマヤが確認できた。
口を閉じ、目をきつく瞑り衝撃に備えている。

「ぐっ!?」

いざ、キャッチしてみると想像以上の重量に驚く。

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